HISTORY ~時代を彩ったバイクたち~
ホンダ XLR200R(1993年モデル)の基本情報
程よいパワーでオールマイティーに使える「XLR200R(MD29)」
1980年代、1990年代は250ccよりも小振り、かつ、アンダーパワーで扱いやすい「200ccクラス」が2スト、4ストの両方で充実していた。その代表モデルと言えるセロー225は独自のエンジン、フレームを採用していたが、多くは125ccと共通のフレームに、125ccをスケールアップしたエンジンを搭載といったスタイル。4ストでは1985年のSX200R(SH41A)、その後継モデルである1992年のジェベル200(SH42A)が挙げられる。このジェベル200に続き、ホンダが登場させたのが、ベストセラーXLR250R(MD22)の弟分XLR200R(MD29)だ。
同時に登場したXLR125R(JD16)と共通の車体に、セル付きの空冷SOHCエンジンを搭載。エンデューロレーサーXR200Rの65.5×57.8mmに対して63.5×62.2mmとロングストローク仕様となり、8000rpmで18psを発生。車格はほぼフルサイズながら程よいパワーで、振り回す楽しさ、全開にする楽しさを味わえる。また、セルを装備したことで、キック始動のオフロードバイクを敬遠していたライダーでも気軽に乗れ、街乗りでの使い勝手も良い。足回りはフロントφ37mmでストローク量250mm、リア225mmとエンデューロ等のハードなライディングにも十分対応し、まさにオールマイティーに使えるジャストサイズモデルと言える。
XLR125Rは2000年まで販売されたが、1997年にSL230(MD33)登場したことで、XLR200Rはマイナーチェンジ等もなく、ひと足先に生産終了。わずか4年間のラインアップだったものの、2005年には各部がより一層充実したXR230(MD36)が登場し、実質のXLR・XR系は生き残ったことになる。XRスピリットを受け継いだ伝統あるXLR200Rならセカンドバイクとして十分楽しめるはず。販売期間の短さもあり、中古車の数は決して多いとは言えないが、200ccクラスを狙っているならXLR200Rも候補に入れておいていいだろう。
- このページは本田技研工業株式会社のご協力を頂き製作しています
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