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    2016.04.26 / Vol.32

    高速道路&各SAPA停車の旅...その①

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高速道路&各SAPA停車の旅...その①(vol32)

これまで数えきれないほど旅をしてきた。中高時代は自転車で、20歳でバイクの免許を取ってからはバイクで全国各地をめぐった。日本一周、オフロードで北海道林道一周、日本を飛び出して原付バイクで世界一周もした。いまはブログ機能、スマホがあるので簡単にできるが、2000年にはパソコンを持ち旅先でホームページを毎日更新しながら日本一周をしたこともあった。

そんな数ある思い出のバイク旅の中から「高速道路全線走破(沖縄を除く)&各SAPA停車の旅」の話を計4回に渡ってお届けします。この旅は雑誌やWEB連載では書いたことがないので、この機会に改めて振り返ってみたいと思います。2007年のことなのでSAPAは施設やメニューなど変わっていることもあると思うので、旅行記として楽しんでいただけたらと思っています。

1.きっかけ

この旅に出る目的や理由は毎回違うのだが、この旅をはじめるきっかけは「鉄子の旅(小学館)」という漫画本だった。高校生時代以降、漫画はほとんど読んでいなかったのだが、書店でたまたま手に取ったこの本が面白く、ハマって全6巻買ってしまった。

内容は鉄道オタクである横見浩彦氏の旅に女性漫画家が同行、その珍道中を描いたものだが、その視点というか横見さんと漫画家の行動とやり取りがとにかくオモシロかった。横見さんは筋金入りの「鉄」で、何と、JR全線全駅下車の旅をしたと聞き驚いた。そんな人がいたのか? 全国に4636駅あるのだから、これは途方もない旅だ。

そこで僕の何かが弾けた。それなら同じような旅をバイクでできないか? バイクでいう線路は「国道」、駅は「道の駅」、これを全部めぐるというのはどうだろう!? そんな人いるのかな? これは面白そうだ。でもそれだけじゃ足りない、よしさらに高速道路も加えよう。全国の高速全線を走破して、同時にSAPA全駅下車をするのだ。かなり大変そうだけど、やった人はおそらくいないだろう。よし、やってやろうじゃないか。

しかし当時は「電動バイク世界一周」を一時中断して帰国している身。あまり長い期間を使うことができなかったので、まずは高速道路とSAPAめぐりから取り掛かることにした。

2・バイク

藤原夫妻とDRAGSTAR1100CLASSIC
今回の旅では妻ヒロコも同行することになった

当時、僕が使える手持ちのバイクは原付のみだった。これでは高速道路は走れない、しかし大きなバイクを買う余裕などは、もちろんない(笑)。そこで当時、電動バイク世界一周でスポンサーをしてくれていたヤマハ発動機にお願いすることにした。

ヤマハのDSC11
この旅で使用するバイクはヤマハのDSC11

長距離を走るのでできるだけ排気量に余裕がある方がいいと思い、アメリカンタイプのDSC11D(DRAGSTAR CLASSIC ELEVEN)をリクエスト、ありがたいことに長期で借りられることになった。※DSC11は2008年式が最後となり現在はラインナップから外れている。これならパワー&トルクは十分、ポジションもゆったり、荷物もたくさん載せられる、妻のヒロコを乗せたタンデム走行を考えていたこともあり、この旅にピッタリのバイクだった。

ヤマハのDSC11をBBBで検索

3・テーマ

DSC11のサイドバック
長期の旅になるためサイドバックを使用

まず、首都高と沖縄県を除く高速道路の全上下線を全走破することにした。さらにその高速道路上にあるサービスエリア(SA)とパーキングエリア(PA)全てに停車(もちろん上下線両方訪ねる)。この2つをメインテーマとした。

さらに時間が許す範囲内でSAPAのグルメなども食べる予定。予定の走行距離は約17000km。これは当時の高速道路の総距離で、さらに高速道路の料金所から宿泊地までの移動距離、高速のないエリア間の移動距離などが1000km位プラスされるはず。一日の走行距離を300km~350kmと考え、総期間は60~70日間とした。ちなみに訪問するSAPAの予定数は729か所。

部屋の壁に日本地図を貼り作戦を練る
部屋の壁に日本地図を貼り作戦を練る

この旅は昭文社が初めて編集発行する予定の「SAPAガイド」の取材も兼ねることになっていて、旅取材の後にSAPAガイドブックの初版が発売された(その後毎年新版が発売されている)。付け加えるとこの旅の2年後には原付バイクによる国道全制覇と道の駅全制覇の旅がスタート、2014年に当初の目標だった日本の旅は完結することになる。

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