BBB MAGAZINE

  • 日本一周ライダーズファイル

    2020.12.14 / Vol30

    町田良二さん(東京都在住)

CREDIT

    • ライター
    • 執筆

    藤原かんいち

    • 撮影

    藤原かんいち

    • バイク

    ヤマハ ツーリングセロー 250㏄

旅の目的・テーマ

24歳の時に自転車で日本一周を終えたときに将来、もう一度日本一周をしようと決めていた。自転車で走った日本の海岸線をもう一度見て回り、44年後の今を見たかった。

ストーリー

「自転車で日本一周の旅」に出ると言ったら、自転車はダメだと家族全員から反対された。息子さんが2018年にバイクで日本一周をして帰って来たとき、バイクもいいなと思っていたら、家族から「バイクで行くなら良い」と承諾。普通自動二輪の免許を取得した。

息子さんと一緒にバイクショップへ行ったとき、水色のツーリングセローに一目惚れ。オフロードバイクなのでダートでも安心、転倒しても軽量なので引き起こしが出来そうなので気にいった。

バイクを買ったが、家の仕事が忙しくたまに近くの奥多摩湖や名栗湖を往復したくらい、半年で400㎞しか走ることができなかった。慣らし運転1,000㎞までは、バイク好きの息子さんが良く乗ってくれたので、初回点検を終えてから出発することができた。

旅データ

■時期と日数
東日本エリア:2019年6月22日(土)~7月21日(日)30日間
西日本エリア:2019年8月18日(日)~9月24日(火)38日間

■ルート
東日本エリア:関東~北陸~東北~北海道~東北~関東
  西日本エリア:関東~東海~関西~四国~関西~中国~九州~中国~関西~北陸~中部~関東

■訪問した都道府県
栃木県、岐阜県、滋賀県、奈良県、沖縄県 の5県を除く 42都道府県を訪問(通過)。

■走行距離
14,311㎞(東日本エリア6,490㎞+西日本エリア7,821㎞)

使用バイク車種

good
オフロードなので未舗装路でも安心! 軽量で取り回しがしやすい。1リットル当たり44㎞と燃費がいい。初心者でも乗りやすいバイクです。

bad
特になし

「聞いてみた、10の質問」

1.旅用にカスタムしましたか?

ナビを使用するための電源を付けました。ヘッドライトが暗かったのでLEDのフォグランプを付けた


2.荷物はどんな風に積載したか?

タンクバック(4.5リットルサイズ)地図、飲物、財布、手帳等を収納。サイドバック(20リットルサイズ×2)雨具、着替え、予備食料品等を収納。トップケースGIVI(43リットルサイズ)

テント、寝袋、防寒着、貴重品を収納。銀マットを座席とボックスの間に置き、ネットで固定していた。


3.持参したアイテムで良かったものは?

良かった物
ヘルメット用のガラコ(雨水撥水剤):雨が多かったので多用した。

悪かった物
特にないが、チエーンオイルは新車のため1度しか使わなかった。帯広と宮崎のYSPでオイル交換時にチエーンの点検をしてくれた。


4.おいしかったグルメは?

"魚のあら煮定食"宮崎県
「青島で食べた魚のあら煮定食が美味しかった。油も乗って甘い味付けで柔らかかった。 実は伊勢海老解禁の時期で家族に連絡したところ「伊勢海老を食べなさいよ!」と言われたのだが、どうしても食べたいと思わなかったので、値段も手ごろな煮魚に。それを知ると家族全員から「何故食べないの!?」と文句を言われた(涙)

"皿うどん"長崎県
具ととろみが麺と絡まると絶妙な美味しさになり、さすが本場だと思った。

"海鮮丼"岩手県
久慈市で久しぶりに海の幸の刺身を食べた。ボリューム満点で満足した。


5.良かったスポットは

"神崎鼻(こうざきはな)"長崎県
日本本土最西端の地、初めて訪れた場所「ついに来たぞ!!」。44年前の日本一周では平戸~佐世保までの間にあるリアス海岸(九十九島)をフェリーに乗り通過した。

6.印象的な宿&キャンプ場

"快活クラブ(全国チェーンのネットカフェ)"   若い頃はユースホステルを中心に宿泊していたが、今回の旅で初めて利用した。24時間オープンのため好きな時間に出入り出来て、ドリンク飲み放題・シャワーも利用出来て、朝食付きで値段も安く旅人には嬉しかった。


7.一番好きな都道府県は?

北海道 44年前は道路がなかった「江差~海岸沿い~せたな町」と「石狩~雄冬岬~留萌」を走れたことが嬉しかった。24歳の日本一周で、海に浮かぶ利尻島を見ながら礼文島で客引き、運転手、島のガイドをしていたこともあるので、北海道が好きです。


8.一番大変だったトラブルは?

紀伊半島の志摩市のホテルを出発するとき、紛失したのかバイク免許証が見つからず...「ああ、これでバイク日本一周の旅は終わった!」と思った。後で、ホテルの引き出しに入れたことを忘れていたことが判明。旅に出て5日目の朝の出来事でした(笑)


9.一番嬉しかった出来事

佐世保(西海橋の近く)でガソリン補給した後、近くに泊まれる所を聞いたら、ラッキーなことに「佐世保ライダーハウス」があった。ネット検索したら宿泊するホテル、旅館の料金が高くてビックリしていたのでとても助かった。


10.日本一周を振り返って、最後にひとこと

海岸線の道がバイパスやトンネルになり、道から海の景色があまり見られなくなっていました。また灯台や岬からの眺めは昔と変わりませんが、周りの駐車場や土産物や食事処はとてもきれいに整備されていました。有名になり便利になったのは嬉しいのですが、昔の面影がなくなったことは寂しく感じました。

昔の旅ではトイレは駅。公衆電話でユースホステルの予約、バス停や無人駅に宿泊。知り合った人達の親切にも助けられました。そんな時代でした。今回はナビが目的地まで案内してくれるので「いま自分がどこを走っているのか?」わからないまま、進んでいくこともありました。バイクの旅は初めてでしたが、徐々に経験が豊かになり、演歌を聞く余裕も出てきました(笑) 。また、峠を上っていると昔の自分が自転車で下って来るように思えて懐かしく感じたこともありました。

44年前は気楽に自分のことだけを考えていましたが、今回は家族を安心させるために毎日LINEで写真を送っていました。(44年前は母に毎日絵ハガキを出していた)。家族全員で協力、応援してくれたことに感謝の気持ちでいっぱいです。一歩踏み出す勇気を44年間持ち続けられて、日本の海岸線を回れて満足しました。次は、日本山間部縦断に望みたいですね!

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