BBB MAGAZINE

  • 日本一周ライダーズファイル

    2021.06.09 / Vol36

    ゆかさん (大阪府)

CREDIT

旅の目的・テーマ

目的は特にありません。「日本一周」という言葉と実際にやっている人がいる事を知り、自分にも出来るかな? 出来るんじゃないかな?と思うと頭から離れず、気がつくと出発していました(笑)

ストーリー

子供の頃から川で遊んだり、サバイバルごっこをしたり、焼き芋をしたり、外で遊ぶのが大好きだった。父親や周りの影響からバイクに興味を持つようになり2輪免許を取得、ホンダのホーネットに乗るようになった。SNSで日本一周ライダーの投稿を見つけると気になり、次第に「私にもできるかな」と思うようになっていった。その後、周りの人たちに日本一周することを宣言。母親と弟は応援してくれたが、バイクひとり旅のため父親にはなかなか言えなかった。出発が近づいたタイミングで伝えると応援をしてくれ、準備まで手伝ってくれた。特にテーマはなかったが、出会いを重ねることで、人と出会うために旅をしていると思うように。また、全国各地から幼いころに亡くなったお兄さんの写真と一緒に撮った画像を送ると家族がとても喜んでくれたので、自分の為だけでなく、みんなのために旅をしたいと思うようになっていった。

旅データ

■時期と日数
2018年5月~7月:東日本。
9月:四国お遍路旅。
10月~12月:西日本。合計130日間

■ルート
大阪スタートで東日本を時計回りで一周。一時帰宅後、四国をお遍路で一周した後帰宅。その後、ほぼ時計回りで中国と九州を一周した

■訪問した都道府県
沖縄県を除く、46都道府県

■走行距離
17,945km

使用バイク車種

HONADA HORNET

GOOD POINT
長所はカッコいいとこ!名前もその通りスズメバチ。強そう。リアタイヤもタンクも大きい。ウワァァン!!と吹け上がる音もいい!

BAD POINT
短所は低速トルクが...と聞くけど、これしか乗ったことがないので、正直わかりません笑。強いて言うなら、荷物を止めるフックがあまりないので、積載に工夫が必要なこと

「聞いてみた、10の質問」

1.旅用にカスタムしましたか?

ホムセン箱を積むために、リアキャリアを取り付けました。さらにナンバープレートに取り付けられるフックを増設しました。それからUSB電源2つとRAMマウントもプラス。スマホがガッチリ固定されて、スピードが出ても飛ばない。すぐに操作ができて、取り出しもできるのでメチャクチャ便利です。北海道で出会った旅人に「美しい...」と機能美を褒められました笑


2.荷物はどんな風に積載したか?

ホーネットはマフラーの位置が高く、サイドバックがつけられないため、リアシートとリアキャリアに積載。ホムセン箱と防水バックに荷物をまとめました。またリアシートには滑り止めを敷き、ゴムフック2本で全体を止めました。


3.持参したアイテムで良かったものは?

良かった物

「日記帳」
旅の前から書き続けています。5年日記で、1ページで5年分の同日の日記を見る事ができます。旅のことや自分の気持ちを細かく記録、3年経った今でもすぐに見ることができます。また分厚いので旅中に拾った紅葉やいただいたメモを綺麗に挟んでおけるのも利点
「ワンタッチのテント」
コンパクトではないですが、たくさん走って疲れた後でもポン!と簡単にテントをたてられるので便利。2人用で広さも文句なし。朝もすぐに撤収。旅人同士での「テントお片付け競争」では全勝無敗。無敵です笑

不要だったもの

「折り畳みバケツ」
洗濯物をバケツに洗剤を入れてもみ洗いしようと思って持参したのですが、全く使わず。2日目にはコインランドリーで洗濯(笑)。間に合わない時には水道で、粉洗剤をつけて洗っていました。キャンプで使うと思っていたコップも使いませんでした


4.おいしかったグルメは?

「ホタテ貝」北海道
北海道のサロマ湖で出会ったご家族から、採れたてのホタテを頂きました。喉に張り付くようなホタテは、生きているように新鮮で、今まで食べていたホタテとはまったくの別物。味が濃厚過ぎて...頭がついていかなかいほどでした

「倍喰丼(バイク丼)」熊本県
阿蘇のミルクロードにある北山レストランで食べた赤牛の丼が、驚くほど美味しかった。自分の誕生日に「今日は贅沢するぞ~」と張り切っていたところ、なんと鹿児島で会った方と偶然の再会。誕生日プレゼントとして大盛りをご馳走してもらいました

「おやき」長野県
長野県の鬼無里にある「いろは堂」のおやき。中学の修学旅行で食べた思い出があり、地元の方に聞いてたどり着きました。外はモチッ、中はアツアツ。美味しくて4個も食べてしまいました


5.良かったスポットは

「宗谷岬」北海道
日本の果てで唯一知っていたのが宗谷岬。最初は旅の目的がなかったので、とりあえず「宗谷岬へ」という気持ちで向かいました。着いてみると想像より遥かに遠く、寒く、風が強かった。「いま宗谷岬やでー!」と祖父母に電話をかけましたが、すごい風でほとんど聞こえなかったらしい。でもそれが「優花は今、北の果てにいてるんや」と実感したらしく、いまでもその話で盛り上がります

「砂蒸し風呂・砂湯里(さゆり)」と「玉手箱温泉」 鹿児島県
鹿児島県の温泉。日替わりで男女が入れ替わるんですが、私が行った日は海側の日。露天風呂に出た途端...目の前にパーッと広がる海、堂々とそびえる開門岳。あまりの綺麗さに息を呑みました。夕陽が沈むまでずっと眺めていました。写真は撮れなかったのですが、それがまた余計に素敵な思い出として残っています


6.印象的な宿&キャンプ場

「大正カニの家」北海道
無料なのに、シャワーもキッチンもあってありがたかった。大阪からきた旅人が2人いて、3人でお好み焼きをする事に!「買い出しはインジャン(じゃんけんのこと)で決めようや!」「ご飯炊いとくな〜」と、久しぶりに関西弁が飛び交う空間が楽しかった

「レストランR270ひおき/ゲストハウス」鹿児島県
料理人のオーナーが、ゲストハウスが一緒になったレストランを立ち上げ、最初の宿泊者になりました。お風呂のテーマが「竜宮城」で、壁には亀さんなど綺麗な絵がたくさん! よく見ると部屋にも。日本一周を終えた後も、開門岳登山で鹿児島に行った時にお世話になりました。今でもSNSで連絡を取り合っています。

「山なぎ公園キャンプ場」鹿児島県
かわいい遊具があり、シャワーも洗濯もできます。夜、大人数グループに呼んでもらい、楽しく過ごしました。でも全員が鹿児島弁なので半分くらい聞き取れなかった(笑) ハーレー仲間らしく、翌日は枕崎の方まで一緒にツーリングをしました


7.一番好きな都道府県は?

「鹿児島県」
夕陽を眺めた吹上浜、そこで色んな出来事を見守ってきた開門岳、枕崎周辺の鰹節のいい匂い...。出会った人、学んだこと、全て含めて鹿児島県が一番印象的です。特に佐多岬で出会った大学生とファームステイ先のおじさんと過ごした時間はいい思い出です。芋パーティーに誘われて行ってみると大量の芋。鹿児島のおやつ「ガネ」をモリモリ食べた後、大学生と一緒に近所のご飯屋さんへ。オススメの味噌カツラーメンを注文すると「ほんとに!?」とみんなびっくり。何事かと思ったら、お風呂の桶サイズのお椀にモリモリのラーメンと味噌カツが! 全部食べ切ると、お店の方もみんなも「食べきった女の子はそういない!」と喜んでましたー


8.一番大変だったトラブルは?

雨!! 大雨の日勝峠を越えた時は手が紫になっていました。特に酷かった雨は室戸岬。曇り空を歩いて室戸岬を見に行くと、突然バケツをひっくり返したような大雨。強風とぬかるんだ地面にスタンドが食い込みバイクが倒れそうになりました。その場にいたおばさんに大声で助けを求めました(笑) ワークマンの超有能レインウェアでもびしょ濡れになった大雨、これも修行だと言い聞かせてお寺を回りました。それからカバンの中で納豆とチーズが出て、めちゃくちゃ臭くなったこともありました(笑)


9.一番嬉しかった出来事

一番を決めるのって難しい... 高校の修学旅行でお世話になった北海道のファームステイ先をアポ無しで突撃訪問。家のお母さんが大歓迎してくれたのは嬉しかった。それから、福岡で出会った人が日本一周Tシャツを作ってくれたこと。今でも「何そのTシャツ!めっちゃいい!」と褒められます。


10.日本一周を振り返って、最後にひとこと

「一言では収まらん!!」行ってよかった。怖がりでいつも1人では何も出来なかった自分でも、日本一周できた。旅人だからみんな違う所に行くし、自分で決めないといけない事の方が多いけど、いつだって1人じゃなかった! みんなそれぞれ旅(人生)が違うのは当たり前、みんなそれぞれ素晴らしいと知りました。この経験と感じたことを忘れずに、未来の自分につなげたい。そしてこれからも、夢を持ち続けていきたいと思っています!

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