BBB MAGAZINE

  • 日本一周ライダーズファイル

    2021.07.14 / Vol37

    21gさん (奈良県)

CREDIT

旅の目的・テーマ

ちょっとそこのコンビニ行くくらいの気楽な気持ちで、変に気負わず走ろうと思い、テーマは「コンビニ感覚で行く日本一周!」。
非日常である日本一周の間は、時間に囚われずに少しでも長くバイクに乗っていたいと思っていました。

ストーリー

バイクに興味がなかったときはうるさくて、コンビニでたむろしている暴走族のイメージしかなかった。ところが大学の友人がバイクに乗り始めると興味が湧き始めた。まず原付免許を取ったが、乗りたいと思っていたマグナの50ccと250ccの価格差が大きくなかったことから自動二輪免許を取り250ccの V-TWINマグナを購入。バイクだと「ただの移動なのにこれ程楽しいものか!」と魅了。自転車とは比べられない重厚感と加速感の虜になった。メインは通学だったが、ツーリングにも出かけた。社会に出て数年、職場の人間関係に疲れ、待遇にも不満を感じるようになっていた。そんな時、初めて行った長野ツーリングの感動を思い出した。あの時のようにもう一度バイクで自由に走り回りたい...。どうせ走るなら、日本を全て走ってやろう!と思い、仕事を辞めて日本一周することを決めた。

旅データ

■時期と日数
2019年4月11日~7月2日。合計83日間

■ルート
奈良→四国→山陽→九州→山陰→近畿→北陸→東北→北海道→東北→関東→中部→近畿→奈良

■訪問した都道府県
沖縄県を除く、46都道府県

■走行距離
19,120km

使用バイク車種

HONADA CBR250RR MC22

GOOD POINT
どこまでも良く回るエンジンとカムギアトレインのF1のような高音。
軽くてホイールベースも短いので小回りがきくこと。レーサーレプリカらしくブレーキの効きも良く、走ることに不安感がまったくなかった

BAD POINT
カウルが割れやすいこと。数十年前の車両なので壊れる可能性のあるパーツが多い

「聞いてみた、10の質問」

1.旅用にカスタムしましたか?

自作キャリアを取り付けたが、カウルの耐久力がなかったため後半(東日本)からは外した。USBポートを2口増設、ウィンカーとテールランプをLED化。エンジンや前後サスペンション等はオーバーホールした


2.荷物はどんな風に積載したか?

タンクバッグとリアシートにキャリアやボストンバッグ(前半はホムセン箱だった)などをゴム紐等で縛って積載。さらにサイドバックも使用した


3.持参したアイテムで良かったものは?

良かった物

「セームタオル」
主にテントの朝露を拭くのに使用。他に突然の雨で濡れた服や車体を拭くのに使っていた。カッパを持っていなかったので何回もすぐに拭けるので助かった

悪かったもの

特になし


4.おいしかったグルメは?

「エビピラフ」広島県

福山市にある"カフェ&ドッグランスペース ころりん"で食べたエビピラフ。大振りのエビが三匹も! さらに小エビも混ぜ込まれていて非常においしかった

「わらじカツ丼」福井県

福井の名物"ヨーロッパ軒"で食べたわらじカツ丼。一日あたりの食費を抑えたかったので、巨大なカツは非常に魅力的だった。さらにクドさもなかったので、おいしく完食できた

「味噌バターカレー牛乳ラーメン」青森県

青森のローカルフード「味噌カレー牛乳ラーメン」を"札幌館"で食べた。まろやかなカレーラーメンで濃い目の味がすごくおいしかった

「スパかつ」北海道

釧路のご当地グルメ。鉄板皿にスパゲティ、その上にトンカツをのせミートソースをたっぷりかけた「スパかつ」。元祖の"泉屋"で食べた。鉄板なので食べきるまで熱々のまま、スパゲティの量も多くカツと合わせて満足の一皿だった

「アリランチャーシューラーメン」千葉県

ニンニクと玉ねぎがトロトロになるまで煮込まれており野菜も肉も美味しく摂取できるラーメン。偏食気味なので丁度良かった


5.良かったスポットは

「大観峰」熊本県
大観峰へ通じているミルクロードと合わせて、見渡す限り続く一面の緑は圧巻の一言だった

「鍋ケ滝」熊本県
"裏見の滝"と言うだけあってしっかり裏面から滝を眺められ、その珍しい光景に強く魅了された

「南島原」長崎県
たまたまキャンプしようと立ち寄った海岸の夕日がものすごく綺麗で、翌日の昼間もその海の青さに、しばらく動けませんでした

「七ツ釜」佐賀県
海の向こうに沈む夕日が綺麗でした。日が登ってからは海の透明度に驚かされました

「城崎温泉」兵庫県
夕暮れからの風景は趣深く、ずっと歩き回っていたくなる町並みでした

「鳥海山」秋田県・山形県
6月なのに綺麗な雪が残っていて、展望台から街並みと日本海を一望でき、走りも景色も素晴らしいところでした

「南島原」長崎県
現世離れした風景の場内に美しい湖と山があり、彼岸がここのように綺麗な場所ならなぁなどと思いました。所々に飾られている風車と硫黄の匂いに死後のことなどを考えました

「赤城山」群馬県
走る道も楽しかったですが、大沼の朝霧がこの旅一番の印象深い景色となりました。所々霧が立ち込む水面に映る山は忘れられない風景です


6.印象的な宿&キャンプ場

「Book inn」新潟県
本棚の間からベッドに入るという変わったホテルで、部屋はカプセルホテル程度の広さながら本棚から持ち込んだ本を読めたり、隠れ家的な雰囲気なのでワクワクしました

「ナウマン公園キャンプ場」北海道
すぐそばに日帰り温泉があり、トイレもきれいで、何より時間になると鳴き始めるナウマンゾウが面白かった。芝のサイトで乗り入れもできたので設営もしやすい、素晴らしいキャンプ場でした


7.一番好きな都道府県は?

「熊本県」
大観峰からの景色が、いまからでも行きたくなるぐらい好きになりました。ミルクロードも楽しいですし、鍋ヶ滝にももう一度訪れたい。また、九州のほぼ真ん中に位置しているのでここを拠点にすれば九州全域どこでも行きやすいのも嬉しいポイント


8.一番大変だったトラブルは?

ウインカーがいきなり切れたこと。LEDが切れるわけないと思い込んでいたので「どこかの電装系が壊れたのか!?」と思いました。心臓に悪いトラブルでした笑。実は端子が抜けただけでした...


9.一番嬉しかった出来事

愛媛県のUFOラインを走った際に、たまたま地元のライダーさんがいて、その方が晩ごはんを奢ってくださり自分が行くキャンプ場まで案内しくれました。更に翌日は香川のうどん屋と栗林公園、おすすめのキャンプ場まで案内してくださいました。正に「聖人とはこの人のことか!」と、非常に嬉しい出来事でした


10.日本一周を振り返って、最後にひとこと

日本を一目見て回れば、思い残すことも無くなるだろう。旅の前はそんな風に考えていましたが、行けば行くほど「また走りたい」「また食べに来たい」「この風景を見に来たい」そう思える場所が増えて行きました。小さな島国ですが、そこには一生では回り切れないほど魅力的な景色がありました。もし嫌なこと、つらいことがあっても、あの景色を見に行こう、あれを食べに行こうと生きる新しい目的ができました

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