BBB MAGAZINE

  • 部品交換「改」

    2019.12.16 / Vol.02

    HONDA NSR250R(MC21) エアクリーナーコネクティングチューブ&チェーンスライダー交換

CREDIT

エアクリーナーボックスから導くパーツ!

2ストロークレーサーレプリカで一番の名車と言えるNSR250R。その中でもチャンバーの干渉を避けるために右側のみ『への字』に曲がったガルアームを装着しているのが、3代目モデルとして1990年にデビューしたMC21だ。今回も阿佐ヶ谷の太洋モータースさんの場所と工具をお借りして部品交換をしてみます!

中古車であればやはり、純正部品はメーカーから出るうちに新しくしておきたいもの。特にゴムパーツは代用が効かないものも多いので、マニアックな車種の場合は特に注意されたし。NSR250Rのエアクリーナーコネクティングチューブはベロのような形状をしている側がエアクリーナーボックス内部に収まり、エアクリーナーボックス内の吸気を整えてからキャブレターへ導いていますよ。

エアクリーナーコネクティングチューブを交換するためには、まずコックをオフにしてからガソリンタンクを外す。するとタンクの下から出てくる黒くて大きな箱状のものがエアクリーナーボックスです。

キャブを外すときにも必須工程です

エアクリーナーエレメントを交換するのであればエアクリーナーボックスの蓋だけを開ければOK。だがキャブレターまでアクセスするためにはエアクリーナーボックス自体を外さなければならない。その時に緩めるプラスのねじがこちら。左右それぞれに付いています。

これでエアクリーナーボックスが外せます。先ほど緩めたプラスねじが付いているバンドはコネクティングチューブから外します。

左が新品のコネクティングチューブで右が今まで使用していた古くなったもの。紫外線や寒暖などにやられて古くなるとカチカチになってしまい、柔軟性が失われます。そしてエアクリーナーボックスを付けたり外したりする工程で、しっかり入っていない状態でバンドを締めこんだりすると変形してしまったりも!

コネクティングチューブ不良で二次エアを吸っていることも!

あとは付いていたように元に戻せばOK。キャブでもエアクリーナーの詰まりでもないのに「吸気系の不調が治らない!」なんてときは一度コネクティングチューブをチェックしてみるといいだろう。なんにしろ、キャブに装着するときにはきちんと挿入されているかを確認してからバンドを締めるようにしたい。

チェーンスライダーも交換します!

まだ大丈夫と思っていても減っているのがチェーンスライダー。これも旧車では車種専用設計が多いので、新品が出るうちに購入しておくのが吉。ちなみにNSR250Rのチェーンスライダーは海外製のリプロ品も出ているが、ゴム製品はどこまで耐久性があるのかわからないため、やはり純正に勝るものはない。

実は先日チェーン交換をしたときにスライダーの減りが発覚したのだが、横から見てもクラックが入っているのがわかる。まずはドライブスプロケットガードを兼ねるエンジンLカバーを外そう。

ドライブスプロケットの後ろ側にあるボルトを外すことでチェーンスライダーを引っ掛けている部分が見えるようになる。

チェーンスライダー交換するためには左側のステップも取り外す。そしてチェーンスライダー後方でマウントしているボルトを外す。チェーンスライダー自体は後方のボルト1本でしか止まっていない。

ゴム系は時と共に確実に劣化します

上が新品。下の今まで使用していたものは取り外しただけでボロボロと崩れてしまいました。これでは走行中に砕けて外れてしまう可能性もありましたね...。

同じく上が新品で、下が今まで使用していたもの。チェーンが当たるたびに削れて擦り減っていきますが、擦り減りまくれば当然ながらチェーンがスイングアームに当たってしまうことになる。なお、チェーンスライダーを新品に交換するときにはチェーンやスイングアームは外す必要ありません。

前側の引っ掛ける部分は下側から先に突起物に入れてから、上側を被せるようにして引っ掛けます。

あとは元通りに組み直せばOK。こういった日頃手を入れないところが綺麗に整っていると、メンテナンスが行き届いている証拠になりますね。

人気コンテンツ