BBB MAGAZINE

  • 部品交換「改」

    2020.02.25 / Vol.04

    HONDA MAGNA50 強化クラッチ交換

CREDIT

クラッチ板も消耗品です!

ボディはCD50なのですがR&Pの足周りを入れたことで外側にチェーンオフセットが必要になったことによりマグナ50のエンジンを乗せているという、少しややこしいカスタム車両に強化クラッチを組んでみます。50ccの車両を88ccなどにボアアップした時にも強化クラッチへの変更は必須ですから、他車種にも応用効きます。もちろん今回も阿佐ヶ谷の太洋モータースさんの場所と工具をお借りしての作業です!

作業前にはエンジンオイルは抜いておきます。クランクケース右カバーのボルトを全て外すのですが、クランクケース右カバーはガスケットによってケース側に張り付いている場合もある。そんなときはゴムハンマーなどを使って軽く小突いてください。

クラッチのお目見えです。マグナ50のエンジンなのでキックシャフトは付いていません。その分だけ、モンキーなどと比べるとクラッチカバー内部の構造はシンプルですね。

強化スプリングも付属している社外製強化クラッチ。しかしこれを用意しただけでは交換作業はできません。ガスケットやノックピン、ロックワッシャーなど必要な純正部品も予め純正を用意しておきます。

クラッチアウターカバーを外す前に、センターに入っているオイルスルーとスプリングを取り外しておきます。これはまた組み込み時に再利用します。

クラッチアウターカバーのフラットスクリューはもの凄~く硬く閉まっていることがほとんど。一度も開けていないとか年数が経過しているようなエンジンの場合だと、ショックドライバーを使用しないとまず外せません。

内部は遠心分離式でスラッジが溜まる構造になっているのですが、ご覧の通りの凄い有様。黒いのは全て堆積したスラッジの塊です。どうやらこのエンジンはクラッチも含めて今まで一度も開けられてはいないようです。

ナットにかかっているロックワッシャーのツメをマイナスドライバーなどで起こします。

クラッチロックナットレンチとプーリーホルダーなどを使用してロックナットを外します。

ロックナットの下には「OUT SIDE」の刻印入りのワッシャーとロックワッシャーが入っています。なお、一度使用されてツメが折られているロックワッシャーは再使用しません。

これでクラッチが取り外せました。横に寝かせればオイルを抜かなくてもできると言えばできますが、結局はオイルでビタビタになる。セコイこと言わずにオイルは先に抜いておく方が綺麗にかつ確実に作業ができますからね。

クラッチ分解します!

クラッチをバラすためにはクラッチコンプレッションツールなどを使用します。万力などを使っても可能ですが、専用ツールの方がやりやすいし、確実です。

コンプレッションツールで中央部分を押し込んだ状態で、マイナスドライバーなどを引っ掛けてセットリングを外す。その後、コンプレッションツールを外せばクラッチプレートなどがバラせます。

クラッチアウターの内壁を見て、クラッチプレートなどによる傷や擦り減りがないかを確認しておきたい。あまりにも減っていたらアウターも交換です。

右の4つが強化クラッチスプリングで、左が今まで入っていたノーマル。ノーマルはヘタっているというのもありますが、強化の方が全長が長いですね。更にスプリング径も太くされているようだ。

クラッチスプリングを組んだ後にドライブプレートを入れて、クラッチリフレクションディスクとの合面にはオイルを塗布します。

クラッチリフレクションディスクとクラッチプレートにもオイルを塗布しつつ組んだら、再びコンプレッションツールを使ってセットリングを組付けます。

4つある小さなクラッチダンパースプリングも忘れずに組んでおきます。

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