BBB MAGAZINE

  • 部品交換「改」

    2021.03.11 / Vol.15

    HONDA CUB C50 ドライブチェーン交換

CREDIT

古いチェーンは即交換!

ナンディさんは1969~76年辺りの行灯カブをレーサー化したものを所有していて、美浜サーキットで開催されるモンCub耐久レースに出ています。排気量こそ49ccのままですがエンジンはOHCの12Vに乗せ換えて、足周りなどもサーキット走行が可能なようにしています。今回はこのレーサーカブのドライブチェーンの交換をご紹介します。東京は毎度お馴染みの阿佐ヶ谷は太洋モータースさんで作業しています!

レースレギュレーションもあってチェーンカバーは12Vのものを加工して上側のみ取り付けて、スイングアーム下側にはスプロケットガードを装着。チェーンのコマを数えて98リンクということが分かっていたので、新しいチェーンはあらかじめ注文済みです。サイドスタンドが付いていれば、右側のステップをジャッキアップすればリアホイールは上がります。

こちらがクリップの取り外しと装着に使用するチェーンクリッププライヤー。先端がクリップとピンを掴むための特殊形状で、閉じたときに分かるのですがオフセットが付いていてクリップが抜き挿ししやすい構造になっています。

クリップを外したらプレートも取り外します。これでチェーンはピンプレートで繋がっているだけになりました。

他のパーツを外す手間を省きます

古いチェーンはまだ取り外してはダメです。古いピンプレートを片側のみ残しておいて、そこに新しいチェーンを引っ掛けます。

古いピンプレートに新品のチェーンを引っ掛けた状態で古いチェーンを引けば、新しいチェーンがそのままくっ付いてくる。チェーンガードやスプロケットガードを外す手間がないので交換が楽です。

チェーンの調整の準備

チェーンが新しくなったらチェーン引きを再調整する必要があります。ナットを2個使ってロックする場合は12 mmと10 mmの2種類を使って工具のサイズをズラしておくと、閉めたり緩めたりするときに楽です。

アクスルシャフトを押さえて、17mmのナットを緩めます。チェーンの張り具合を調整するだけであれば、シャフトを抜いたりホイールを外したりはしなくてもOKです。

17 mmの奥にいる23 mmサイズのナットはスプロケットハブを止めているものなので、こちらも緩めるとスプロケットが前後するようになってチェーン調整が可能になります。23mmのメガネレンチやボックスレンチソケットは通常のバイクでは使用頻度はかなり低いのですが、C50カブユーザーであればを買っておいて損はありません。

新品チェーンに交換です!

古いピンプレートは処分して新品のものに変更。同じく新品のプレートに変更します。あとはクリップを付けて固定します

クリップの方向は進行方向が閉じている側になります。これは回転しているチェーンが何かに当たったときにクリップが開いてしまわないようにという配慮になります。理由が分かれば付ける方向は自ずと理解できますね!

チェーン調整もお忘れなく!

チェーンの張りは1~2cm程度。新品のチェーンは初期伸びもするため、100kmなど走ったら、早い段階で一度チェーンの張りを確認しておきたい!

チェーンの弛みが適正になったらチェーンとドリブンスプロケットにウエスを噛ませて進行方向にタイヤを回して固定した状態でロックナットを締め、スプロケットハブを止めている23mmのナットを締める。ウエスを挟んでロックした状態で締めれば貼り過ぎになることなくチェーンが閉められます。スプロケットハブが締まったら、ホイールシャフトも締めます。

これで新品チェーンに交換出来ました。新品に変えたらよりも押し引きが軽くなりました! 今までの古いチェーンの時はフリクションロスも大きかったものと思います!! なお、チェーン交換の時には同時にドライブスプロケットの状況も見ておいて、山が減っていたり痩せているようであれば、チェーンと同時に交換するのがベストです!

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