BBB MAGAZINE
CREDIT
-
- ライター
- 執筆
NANDY小菅
-
- 撮影
NANDY小菅
-
- バイク
HONDA SUPER CUB CUSTOM 70
スーパーカブは様々な方面で注目を集めていますねー。タフで壊れにくいし、世界で1億台以上売れていることもありタマも多く出ている。当然ながら中古市場でも安定人気の車種ですよね。しかし、程度の良さげな中古を買ってもそのうちにキャブからガソリンが漏れてきたなんてこともある。まあ、それは中古車なので起こることは想定内でしょう。そんな時は慌てずキャブレターの内部パーツ交換で解消しましょう。今回も太洋モータースさんに場所と工具をお借りしつつ、ナンディさんが片手に工具&片手にカメラを持って作業しますよー!
レッグガードを外してキャブが見えているこの状態からスタート。プラスねじを緩めてバンドを緩めたら、エアクリーナーに繋がるコネクティングチューブを外します。
キャブレターのトップキャップは手で回せば外れます。引き上げるとキャブレター内部のピストンやジェットニードルと共にゴッソリ取り外せます。
エアーベントチューブを外します。これは大気開放になっているもので、特にどこかに繋がっているものではありません。但し、しっかり取り付けておかないと、ここから雨水やゴミが入る恐れがありますからね。
キャブを取り外す前にはガソリンコックをオフにするのをお忘れなく。この年式のカブのキャブレターはキャブとコックが一体になっています。そしてコックがタンク側に付いていないということは、ガソリンホースを外すと同時にタンク内のガソリンが出てしまうということです。そこで使いたいのがホースの流れを一時的に止めることができるラインホースクランプです。
カブの年式などによってはホースがオン側とリザーブ側の2本出ているタイプもあるので、そんな時にはラインホースクランプを2本用意しておきたい。サイズ違いの3本セット入っているもので¥1500程度で買えます。
オーバーフローホースも取り外します。中古車などでは外されてしまっている車両もありますが、このホースもキチンと付けておくとキャブのオーバーフロー時にもこのホースからガソリンが漏れていればフロートチャンバー側からオーバーフローしていることが分かるし、キャブの異常も早期発見できるでしょう。
マニホールドと繋がっている2つのボルトを外します。キャブレターとマニホールドの間にはインシュレーターが挟まるタイプと、紙ガスケットが挟まるタイプがあります。そのあたりも年式やグレードによって違ってきます。
キャブが単体になったらフロート側から止まっているネジを2本外して分割します。ガソリンに水やゴミなどが入っていないかの状況確認もしたいので、分割する時にはフロートチャンバー内のガソリンはできるだけ零さないようにしたい。もし水やゴミが入っているようなら、その原因を探らないと後のトラブルにもなるだろう。
ジェットは真鍮で出来ているために変に力をかけると結構簡単に変形してしまう。その為、サイズの合った工具で取り外すこと。ちなみにニードルジェットのサイズは7mmです。普通の整備では使わない小さめサイズなので、自分のキャブに使うサイズの工具は前もって用意しておきたい。
メインジェットが収まるのがニードルジェット。横には数個の小さな穴が開いているので詰まっていないか確認する。メインジェットはニードルが通過するセンターの穴が詰まっていないかを確認しよう!!
始動時や低速域を司るのがスロージェット。「前までエンジンかかってた」というような放置車両を引き上げてきたのはいいけど「エンジンがかからないやんけ」という場合はスローが詰まっていることが多いので、まずこいつを疑おう。
スローの経路はかなり細いので特に詰まりやすい。ボディ中央を貫通する穴とサイドにも開いているので、そのどれもが詰まっていないか確認します。
ジェットをバラしたらキャブレターボディはキャブクリーナーに漬けておく。キャブボディの中に各種ジェットも漬け込みます。この作業にはしばらく時間をかけたいので、その間に別の作業をするべし。
キャブのフロートチャンバーとの合い面からガソリンが滲んでくるような場合はパッキンを新品に交換する。古くなってくるとゴムが硬くひけてしまうので、そこからガソリンが漏れるためだ。
カブのキャブにはコックが一体化しているのは先にも述べたが、キャブを外したらそのついでにコックの下に付いているヒューエルストレーナカップを外して、その中の状況も確認しておく。ストレーナーが詰まっていたら適切なガソリンは送れないし調子も出ない。汚れているようなら新品に交換しよう。
ストレーナーのところにもパッキンが入っている。そしてコックの部分をバラすと、そこにもパッキンは入っている。もしも一つのパッキンが経年劣化でダメになっていた場合は他のパッキンも終焉を迎える時は近い。キャブ周りの各種パッキンに関しては「漏れているとこだけ交換しておけばいいや」ではなく、まとめて同時交換するのがセオリーだ。キャブ関係はキッチリ整備して、いつも気持ち良く走り出ししたいものですね!
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