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    2017.06.20 / Vol.16

    2017年マン島TTレース情報! 決勝レースレポート Vol.3

Vol.4 世界グランプリ参戦チームが強し!サイドカーTTレース1レポート

天気に翻弄され続けたマン島TTレース。レースウィーク中、5月27日(土)に第一レースが開催されるはずだったサイドカーTTレース1は、29日(月)に延期され開催されました。サイドカーで現役最多勝利のモリニュー組が記録を伸ばすのか、世界GPでランキングトップのバーチャル兄弟組が勝つのか。小林ゆきのマン島TTレースレポートVol.4では、迫力満点のサイドカーTTレース1をお届けします。

サイドカーTTレース1

レース直前
世界グランプリ選手権シリーズで2017年6月現在ランキング1位のバーチャル兄弟組。サイドカーは、ソロ(二輪)と違って世界選手権参戦チームもたくさんエントリーしています。
レース直前
女性ドライバー&女性パッセンジャーのチームも参戦しました。ソロは例年一人か二人しか女性ライダーがいませんが、サイドカーは5人前後の女性パッセンジャーが参加しています。

ドライバーとパッセンジャーの連携で迫力ある走りを間近で見れるとあって人気の高いサイドカーレース。 公道レースが盛んなアイルランドの公道レースではほとんどサイドカークラスの開催はなく、サイドカーレースが盛んなヨーロッパ大陸からの参戦も多いのがTTレースの特徴です。 マシンは世界選手権グランプリシリーズと同じく4ストローク4気筒600ccのエンジンで争われます。

ボードが掲示
父はサイドカーのドライバー、息子はソロのライダーというTTレース一家のハリソン選手組。7位と健闘しました。
グランドスタンド
オレンジ色のベストはニューカマーといって初参加の証です。こちらのチームは、パッセンジャーの女性は経験者、ドライバーの男性はニューカマーというコンビです。

今年の話題と言えば、世界GPで目下ランキングトップのベン・バーチャル&トム・バーチャル選手組に対して、サイドカーTTで17勝上げているデイブ・モリニュー選手とダン・セイル選手組の闘いです。 これに、同じく世界GPに参戦しているジョン・ホールデン選手とリー・ケイン組、息子のディーンは若手ライダーとしてTTなどで躍進中のコンラッド・ハリソン選手とアンドリュー・リンクル組など話題に事欠きませんでした。

インターバルスタート
プラクティスの出走を待つサイドカーたち。ごらんのように、フロントノーズの形状はさまざまです。
スタートの合図
パッセンジャーの動作がサイドカーの旋回に大きく寄与するため、激しい動作に備えていろいろな部位にスライドパッドを取り付けたりします。このパッセンジャーの場合、お尻につけてます。

サイドカーレースはソロ(二輪)のレースに比べて少ない3周(約180km)で競われます。 長距離を走れる公道レースとあって、大陸からの参加も多く、エントリーは50台でした。ただし、スタートリストに乗ったのは38台でした。予選通過タイムをクリアできなかったり、クラッシュでスタートに立てないチームもあるからです。また、サイドカーレースのエンジンレギュレーションは、現在は4スト600ccにダウンされ、スピードは抑えらるもののエンジン回転数が上がりっぱなしなのでエンジンが壊れやすいとのこと。 このため、サイドカーTTのレース2まで完走できるかどうかが勝負であり、見どころでもあります。

スタートの合図
出走前に健闘を祈るチームメイトと。

今年のTTは天候不順でたびたびプラクティスが中止され、サイドカーTTレース1は本来5月27日(土)に行われるはずが、29日(月)に延期されました。 レースは下馬評通り、バーチャル兄弟がトップで周回。これに、ホールデン選手&ケイン選手組、モリニュー選手&セイル選手組が続きました。 結局、3周目までトップ3のオーダーは変わらずチェッカーとなりました。

サイドカーTTレース1決勝レースレポート

【SureサイドカーTT1】

エントリー 50台
決勝出走 38台
入賞・シルバーレプリカ 1位~6位
入賞・ブロンズレプリカ 7位~15位
完走 29台

【リザルト】

1位 ベン・バーチャル/トム・バーチャル
2位 ジョン・ホールデン/リー・ケイン
3位 デイブ・モリニュー/ダン・セイル
4位 アラン・ファンズ/ジェイク・ローサー
5位 ティム・リーブス/マーク・ウィルクス
6位 ピーター・ファンズ/ジェバン・ウォームズリー

マン島
マン島

マン島公式サイトはこちら♪♪

TT公式サイト:https://www.iomtt.com/

リザルト:https://www.iomtt.com/TT-Info/Results-2017.aspx

バイクジャーナリスト 小林ゆき

【略歴】横浜育ちのバイクブーム世代。バイク雑誌の編集者を経て、現在はフリーランスのライダー&ライター。バイクを社会や文化の側面で語ることを得意としている。最近、KAWASAKI Ninja H2を購入。普段は総走行距離24万㎞に達した愛車GPZ900Rでの街乗り派だが、自らレース参戦したり鈴鹿8耐監督を経験するなど、ロードレースもたしなむ。ライフワークとしてマン島TTレースに1996年から通い続け、モータースポーツ文化について研究中。

http://yukky.txt-nifty.com/bikeblog/

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