BBB MAGAZINE

  • 大人のたしなみとしてベスパに接してみよう!

    2019.06.21 / Vol.60

    スモールで遊ぶ #14/VespaGP-2019シーズン開幕戦

CREDIT

    • ライター
    • 執筆

    隅本辰哉

    • 撮影

    菊地栄治、菊地信康

    • バイク

    Vespa

取材協力:VespaGP事務局(http://www.vespagp.com/)

スモールで遊ぶ編の中で追いかけているベスパGPがいよいよ開幕し、その展開からは2019シーズンも目が離せなそうな予感がヒシヒシです。一体どんなバトルが繰り広げられたのでしょう?それではレポートをご覧下さい!

VespaGP-2019シーズン開幕戦
日時:2019年3月24日
場所:茂原ツインサーキット
主催:VespaGP事務局(http://www.vespagp.com/

シーズン開幕!Winnerは誰だ!?

茂原ツインサーキットに集まったベスパ
2019シーズンの幕開けは茂原ツインサーキット
好天に恵まれ14台がグリッドに整列!

  小型のハンドチェンジモデルであるベスパ・ビンテージシリーズの50Sによる全開アタックが楽しめ、観る側も"常にサイドバイサイドのレース展開"を楽しめる仕掛けなど、出るも観るも話題たっぷりなベスパGP。その2019シーズンの開幕戦が行われました。その模様を豊富な写真とレポートでお届けしましょう。
  開幕戦の舞台となったのは、昨年に続き晴天に恵まれた千葉県・茂原ツインサーキット。当日はGPクラスに12台、マスタークラスに3台のエントリーを集め、「MOBARA MOTOWEST S-1GP」との併催で行われました。しかし菊地栄治選手が急遽欠場となってしまい、結果的にトータルの出走台数は14台に。
  決勝は12周のスプリント形式で行われます。まずGPクラスがスタートし、30秒遅れのディレイスタートでマスタークラス3名&GPクラスの昨シーズン入賞者3名がスタートします。この2段階スタートという特殊な方式こそが、ベスパGPの"常にサイドバイサイドのレース展開"を誘発する仕掛けです。このスタート方式によって手に汗握るようなデッドヒートが勃発しやすく、観ているギャラリーも目を離すことができない楽しいレース展開が生まれるワケです。

  もちろん接戦しやすいレース展開は、参加者にとっても良い影響を及ぼしています。速いライダーばかりが勝利に手が届きやすく表彰を受けやすいということがなくなり、参加しているライダー全員にチャンスがあるため、それぞれのモチベーションが高まっています。速いライダーによってレースが展開していくのとは別に、後方のライダーであっても頻繁に接戦が生まれるので、置き去り感なく楽しめると好評のようなんです。
  ちなみにマスタークラスはエキスパートライダーばかりで、ディレイスタート(今回は30秒遅れ)でも勝つ気満々でレースに挑みます。彼らと同時にディレイスタートを切るGPクラスの3名は前レースの表彰台組みなので、ハンデがなければ十分に速いライダーですから、彼らもまたハンデを克服して勝ちにいこうと必死です。つまりグリッドについた全てのライダーが勝つ気持ちでレースに挑むのです。そこが観る側のおもしろさを倍増させてくれる展開を呼ぶワケです。

開幕戦とあって、みなさん出走前に入念なセッティングを行っていると思いきや、ナント!マシンのリヤタイヤに長い針金が刺さっているのを発見してしまった宮地選手。出走前で良かった......のですが、緊急対処する羽目になってしまい大慌ての宮地選手です。なんとか補修してレースへの参加が出来るようになったものの、コンセントレーションはどうなのか!?

手に汗握る接戦が目の前で展開

ゼッケン20番尾西選手の快走
エキスパート揃いのマスタークラスを
抑えて走るゼッケン20番尾西選手の快走!

  さて、いよいよレースがスタートです。レース前半をリードしていたのはGPクラスのゼッケン32番川島選手。これに同じくGPクラスのゼッケン2番庭田選手が食らいつき、レース中盤から後半というタイミングでオーバーテイクしてトップに立ちます。
  いっぽうディレイスタート組はスタートと同時に猛烈なスパートで先行集団を猛追。マスタークラスのゼッケン23番宮地選手と同じくマスタークラスのゼッケン5番菊地信康選手がバトルでギャラリーを沸かせつつ、先行するGPクラスを見据えて怒涛の追い上げを見せます。しかしこの日はGPクラスからのディレイ組であるゼッケン20番尾西選手がディレイ集団をリード。惜しくもレース中盤でゼッケン23番宮地選手にトップを譲るも、その速さは目を見張るものがありました。

  レース自体はGPクラスのゼッケン2番庭田選手がトップを死守してゴール。続いて後方からジャンプアップしてきたマスタークラスのゼッケン23番宮地選手が2番手でゴール。以下、GPクラス20番尾西選手、マスタークラス5番菊地信康選手、GPクラス32番川島選手、GPクラス4番野添選手と続きました。
  なお、一時はマスタークラスを抑えて走ったGPクラス20番尾西選手ですが、その速さによりシーズン途中ながらマスタークラスへの昇格を果たしています。

序盤戦を32番川島選手がリードし、それに2番庭田選手がしっかりと食らいつくの図。庭田選手はこの後レース中盤辺りからさらに間を詰め、オーバーテイクに成功。トップに躍り出ると、そこからはトップポジションをキープしたままチェッカーを受けました。後方に見えるのは6番小野寺選手と61番松本選手です

最後列から30秒遅れてディレイスタートを切った6名を、当初牽引したのがGPクラス20番尾西選手。以下、マスタークラス5番菊地信康選手、マスタークラス23番宮地選手、GPクラス4番野添選手、マスタークラス92番吉岡選手、GPクラス44番小林選手と続くも、マスタークラス23番宮地選手がすぐさまマスタークラス5番菊地信康選手に仕掛けていき、レース中盤にはGPクラス20番尾西選手もオーバーテイクという凄まじい追い上げをみせてくれました

RESULT

GPクラス表彰台
GPクラス
Masterクラス表彰台
Masterクラス

GPクラス決勝結果

順位 車番 ライダー名 チーム名
1位 No.2 庭田選手 HIPER VESPA
2位 No.20 尾西選手 茅ヶ崎ボングー
3位 No.32 川島選手 白井ベスパ
4位 No.4 野添選手 河名スウィートレーシング
5位 No.44 小林選手 ふさのスポーツ
6位 No.33 尾崎選手 Vespa Club Kanagawa RT
7位 No.26 房野選手 ふさのスポーツ
8位 No.6 小野寺選手 河名スウィートレーシング
9位 No.61 松本選手 茅ヶ崎ボングー
DNS No.12 中村選手 お酒のNAKAMURA
DNS No.21 添川選手 茅ヶ崎ボングー

Masterクラス決勝結果

順位 車番 ライダー名 チーム名
1位 No.23 宮地選手 BUSINESS-ART
2位 No.5 菊地(信)選手 COMPLETELOOK
3位 No.92 吉岡選手 Malossi Familia

今回はここまで!

VespaGP-2019 参加者全員で記念撮影
第2戦も同じく茂原ツインサーキットで開催
その模様も気になりますね!
みなさん、お疲れさまでした〜

ついにシーズンが動き出したベスパGPですが、開幕戦から尾西選手の緊急昇格が決まるなど、今年も熱い展開が期待できそうです。実は5月19日に第2戦が開催されていますので、近々でそのレポートもお届けしようと思ってます。
それでは次回をお楽しみに!

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