HISTORY ~時代を彩ったバイクたち~
スズキ バンディット250VZ(1997年モデル)の基本情報
ミニカウル装備でスポーツ性を強調した250ccネイキッド「バンディット250VZ(GJ77A)」
250ccクラスのネイキッドは400ccクラスほどラインアップが豊富ではないが、その中でも、スズキは数多くのモデルを登場させた。皮切りとなったのが、GSX-R250(GJ73A)をベースに、まさに裸(ネイキッド)にしたCOBRA・コブラ(GJ73A)で、これはレーサーレプリカを色濃く残したモデル。1990年に登場したバンディット250(GJ74A)は独特の形状のパイプフレームに、GSX-R250譲りのエンジンを搭載し、スズキ250ccクラスの代表モデルとなったのはご存知のとおりだ。
ジェイドやジール、バリオスに先行して、1995年にはモデルチェンジを果たし、デザインを一新。と同時に、兄貴分のバンディット400ではすでにおなじみのVC機構を採用したエンジン搭載のバンディット250Vもラインアップした。VC機構とは、バルブタイミングとリフト量を回転域によって切り替えるシステムで、低中速域の扱いやすさと、高回転域の伸びを両立。前モデルのGJ74A型から10kg軽量化された車体も合わせ、ライバル車の中で最もスポーツ性の高いモデルとなった。
そのスポーツ性を誇示するように、エンジンのヘッドカバーとブレーキローター(ブレーキディスク)はレッドに塗装され、スタンダードモデルとは違うことをアピール。さらに差別化を図るべく、1997年にはライトカウルを装備したバンディット250VZが登場。パイプハンドルからセパレートハンドルに変更され、ゴールドチェーンを標準装備するなど、より一層走りを意識したスタイリングとなった。400ccクラスでは各メーカーともに普通に行われていたバリエーション展開を250ccでも行うことで、最もスズキらしさを強調したモデルと言えるだろう。ただ、同クラスの中では個性的に受け止めたれたのか、流通台数は極めて少なく、希少価値の高いモデルのひとつだ。
- このページはスズキ株式会社とモーターマガジン社のご協力を頂き製作しています
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