HISTORY ~時代を彩ったバイクたち~
スズキ GSX400Sカタナ(1992年モデル)の基本情報
シリーズを忠実に再現した400cc版カタナ「GSX400Sカタナ・KATANA(GK77A)」
ホンダがCB-1(NC27)、カワサキがゼファー400(ZR400C)、スズキがバンディット400(GK75A)で「V」や「リミテッド」といったバリエーションモデルを展開しているに留まっていた1990年代初めのネイキッド。ヤマハのXJR400(4HM)が1993年に登場するよりも早く、1980年代に一世を風靡したGSX1100Sカタナのスケールダウンモデルとして登場したのがGSX400Sカタナ(GK77A)であり、スズキは400ccクラスのネイキッドで他メーカーの一歩先行くラインアップを誇ることになる。ただ、同年にはCB400SF(NC31)やザンザス(ZR400D)も加わり、このカテゴリーの競争が激しくなり始める頃である。
エンジンはバンディット400(GK75A)のボア×ストローク=56×40.4mmを、52×47mmとロングストローク化し、水冷ながら外観は空冷のGSX1100Sカタナによく似せている。外装がグレーのモデルはエンジンがブラックになる。フロントフォークはインナーチューブ径φ41mmの正立。ブレーキは前φ290mmのフローティングディスク&異径2ポットキャリパー、リアはφ250mm&対向ピストンキャリパーの組み合わせ。4into2マフラーや星型キャストホイールに加え、GSX1100Sカタナと共通のチンスポイラー、サイドカウル、スクリーンなどにより外観はまさにGSX1100Sカタナそのものである。
フロントはさすがに19インチではないが、前18インチ&後17インチとフロントホイールが大きいのはGSX1100Sカタナと同様で、「ライダーが腰で乗る」ライディングスタイルまでも受け継いでいる。400だからといってバカにはできないのだ。2000年までの8年間アラインアップし、その頃にはGSX400インパルス(GK79A)や油冷のイナズマ400(GK7BA)が主力となっていたこともあり生産終了。「カタナ」と言うと1100や750のイメージが強いが、ネイキッドブームの中でGSX400Sカタナも一時代を築いたと言える。
- このページはスズキ株式会社とモーターマガジン社のご協力を頂き製作しています
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