HISTORY ~時代を彩ったバイクたち~
スズキ バンディット1250(2007)の基本情報
最大トルクをわずか3500回転で発生させる水冷エンジンを搭載した「バンディット 1250 ABS」
スズキのエンジンといえば、今も「油冷エンジン」を挙げる人が多いのではないだろうか。バンディットシリーズも例にもれず、油冷エンジンを搭載していたが、2007年に登場した「バンディット 1250 ABS」に搭載されていたのは新設計の水冷エンジン。排気量もそれまでの1200ccから1250ccに拡大。同じバンディットという名前を持っていても、2007年を境に大きな変化を遂げている。
搭載されている水冷エンジンの大きな特長は、低速域からの太いトルクだ。油冷エンジン時代も低中速でのトルク感あふれるフィーリングには定評があったが、水冷エンジンモデルは、それを更に上乗せさせている。トルクそのものも10.9kg・mと1200時代に比べると太くなっているが、注目すべきは最大トルクを発生させる回転数。その回転数、わずか3500rpm。少しスロットルをひねると、もう最大トルクが発生している。車重は装備重量で250kgだが、太いトルク感のおかげで重さを微塵も感じさせない。
車名からわかるように、「バンディット 1250 ABS」はABSを標準装備。このほか、ライダーの体格に合わせて770mmと790mmの二段階でシート高が調整可能。高速域での快適性に貢献する6速トランスミッションの採用、フレームの談チューブを大径化させて剛性の向上。SDTV(スズキデュアルスロットルバルブ)の採用されたフューエルインジェクションシステムによって、スロットルレスポンスの向上も図られている。名前こそ「バンディット」だが、見た目以上にその中身は進化しており、油冷エンジンではなくなったとは言え、魅力あるモデルであることは間違いない。
- このページはスズキ株式会社とモーターマガジン社のご協力を頂き製作しています
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