HISTORY ~時代を彩ったバイクたち~
カワサキ KLE400(1991年発売モデル)の基本情報
オン・オフにこだわらず自由な旅を楽しめるデュアルパーパスマシンが「KLE400」
ヨーロッパ主流のロングツアラーを日本のフィールドにフィットするようにコンパクトにまとめ、当時、それまでのカテゴリーにはなかった、自由な旅、本物の旅を楽しむためのツーリングマシンとして登場したのがKLE400だ。
エンジンはGPZ400Sに使用された水冷DOHC8バルブ2気筒を搭載。ツインらしくスルスルと回るエンジンはトルクに乗せた走りが可能で、少ないシフト回数で確実に車体を前に押し出してくれる。安定した高速性能を持っており、ワインディングではトルク感と車体設計の良さを実感できる。基本的にオフロードバイクのハンドリングだが、ステップワークで乗っても忠実に反応する。前後のブレーキも高速走行に対応し、普通のオンロードなら十分な効きを持つ。
各部の作りはオンロードバイク寄りなところもあるが、デュアルパーパス・スタイルのKLE400には軽快性と、気軽さがある。前220mm、後200mmのサスストロークと、前21・後17インチホイールの採用で、無理さえしなければオフロードの走破性は十分。引き締まったダートでは快適に走れ、飛び石に対しても、2mm厚の大型アルミアンダーガードが効果を発揮する。ターンもトコトコ走りも、土手登りまでもほとんど苦にならず、かなりの所まで乗り入れて行ける。ロングツーリングの必需品であるリアキャリアは滑りにくく、最大10kgまで積載OKなので、大型の荷物を積んでもまったく心配ない。キャンプ主体のツーリングにはベストだ。
サンドや砂利の浮く河原などでは、車重や大きさ、タイヤパターンといったオンロードでの利点が裏目に出てしまうが、気軽に出かけられ、オフロードにも入り込んでいける自由さはKLE400ならではのもの。オン・オフにこだわらず、遭遇するあらゆるシーンに対応するために全方位的な性格を持たせ、バイクでの旅、ツーリングの素晴らしさを改めて感じられる1台と言える。
- このページはカワサキモータースジャパンのご協力を頂き製作しています
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