HISTORY ~時代を彩ったバイクたち~
ホンダ CBR1000F(1993年発売国内モデル)の歴史
CBR1000F(SC21)/1987年
1986年のドイツ・ケルンショーで登場。最大の特徴と言えるフルカバードのエアロデザインは、単なる空力特性の効果を狙ったのではなく、ライダーとマシンの一体化を追求したがもの。その後のCBR1000Fもこの流れを踏襲する。新設計された水冷4気筒998ccのショートストロークエンジンは、132ps/9500rpm、10.6kg-m/8500rpmというスペックで、優しい乗り味と世界最速レベルの走りを両立した超高速クルージングマシンと言える。
CBR1000F(SC24)/1989年
外観を一新し、よりスラント化したフロントカウルには、一体型の2灯式ヘッドライトが装備される。エンジンは135psにパワーアップし、スチール製のツインチューブフレームに搭載。シート形状の変更で足つき性が向上した。ホイールはS字断面の三本スポークから、中空の三本スポークに変更し、タイヤもサイズアップ(前120/70-17、後170/60-17)。ツアラー的なイメージはSC21型と同様だが、スーパースポーツの楽しさも体感できる。
CB1000SF(SC30)/1992年
「プロジェクトBIG-1」コンセプトを基に開発された、ネイキッド・ロードスポーツバイクのフラッグシップモデル。エンジンはCBR1000Fをベースとし、ベーシックなスタイリングながら堂々たる車格で、個性と存在感のあるものとなっている。後に、ビキニカウルを装備し、各部をブラックアウトした「T2」が追加ラインナップ。1998年にはX4をベースにフルモデルチェンジしCB1300SFと進化した。
CBR1000F(SC31)/1993年
新開発の前後輪連動ブレーキシステムを搭載して国内発売。フルカバードのデザインはSC24の流れを踏襲。エンジンは輸出モデルの135psに対し93psに抑えられたが、低中回転域で力強い出力特性で、余裕ある走りを実現している。大径41mmカートリッジタイプのフロントフォークやプロリンク式リアサス、3本スポークの軽量アルミホイールを採用。グラブレール、左右4ヶ所の設置された荷掛けフックなどツーリング時の実用性も考慮された。
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