HISTORY ~時代を彩ったバイクたち~
ホンダ CBR954RR(2002年)の基本情報
国内モデル初のリッターレプリカとなった「CBR954RR(SC50)」
1990年代初めの頃もCBR1000FやFZR1000、GSX-R1100やZZ-R1100といったフルカウルモデルは存在したが、スーパースポーツやツアラーといった要素が強く、1992年のCBR900RR・ファイヤーブレード(SC29)の登場から、ZX-9Rも含めた「レプリカ」と呼べるリッターモデルが充実化してきた。CBRシリーズは2年毎にマイナーチェンジ・モデルチェンジを繰り返し、2000年のCBR929RRから2002年のCBR954RRへと進化し、同時に初の国内モデルも登場し、より入手しやすくなった。
排気量は929ccから954ccにアップ。輸出仕様の111kW(151ps)/11000rpmに対し、国内仕様は67kW(91ps)/10500rpmへと制限されているが、最高出力、最大トルクともに低回転域で発生するようリセッティングされており、φ42mmボアのPGM-FIや、吸排気の流量を最適に制御する「H-VIX制御システム」が継続採用され、日本国内での走りにふさわしいパワー&トルクを実現している。ただ、吸気の絞りを外し、カプラーの配線を変えることでフルパワー化もできる。
セミピボットレスフレーム、軽量化されたスイングアーム、車高調整機能付きとなったリアショック、セッティング変更のみとなったフトントφ43mm倒立フォークなどの足回り、前後がコンパクトになったタンク、3灯式ライト&鋭角なデザインとなったカウルなどの外装類、チタン化されたサイレンサー、サイレントクロスチェーンの採用など数多くの変更を受け、プロス店特別仕様のスペシャルエディションも追加された。CBR1000RRへスイッチするわずか2年間のラインアップだったが、CBRシリーズの中で初の国内モデルとして登場した意義は大きい。
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