HISTORY ~時代を彩ったバイクたち~
ホンダ V-ツインマグナ(1994年モデル)の基本情報
当時は数少なかったVツインアメリカンのひとつ「V-ツインマグナ(MC29)」
今でこそアメリカンと言えばVツインのイメージが定着しているが、アメリカンがブームになる前の1990年代前半は400ccクラス、250ccクラスともにラインアップが薄く、スティード400やXV400ビラーゴ、XV250ビラーゴの3モデルしかVツインエンジン搭載車がなかった。特に250ccクラスはシングルエンジンのホンダ・レブル、並列ツインのカワサキ・エリミネーター250LX、スズキはラインアップなしと、アメリカンそのものが少なく、ネイキッドやレプリカがまだ強かったのだ。そんな中で登場したVツインアメリカンがV-ツインマグナ(V-TWIN MAGNA)だ。
車名であえて「Vツイン」としているのは、マグナシリーズの兄貴分であるマグナ750がV型4気筒モデルで、それと差別化を図るためだろう。だが、マグナとしてのコンセプトは共通で、ボリューム感あるロー&ロングなスタイリングは250ccとは思えない本格的なもの。1620mmというホイールベースはマグナ750の1660に匹敵するもので、スティード400/600よりも長いのだ。また、メッキパーツの多用で質感高く仕上げ、シリンダーにはフィン付きカバーをボルト止めすることで、空冷エンジン風を演出するなど、まさにホンダは他メーカーを出し抜いたかたちとなった。
1996年にはフロントもディッシュホイールを装備したVツインマグナSも追加され、ラインアップを充実化。400ccクラスではスディード400がドラッグスター、デスペラード、バルカンに追随されるも、250ccクラスではデザイン・スタイリングで「現代のアメリカン」を提唱するスタンダードモデルとなったのは間違いのない事実だ。その証拠に、2007年の販売終了まで大きなモデルチェンジもなくラインアップし、流通台数も多い。アメリカンを気軽に楽しむならVツインマグナを選択しておけば間違いないだろう。
- このページは本田技研工業株式会社のご協力を頂き製作しています
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