HISTORY ~時代を彩ったバイクたち~
ホンダ VTR250(1998年モデル)の基本情報
伝統のVツインエンジンを受け継ぐスポーツモデル「VTR250(MC33)」
他の排気量に比べ、様々なカテゴリーが混在する250ccクラス。1990年代半ばに登場したマジェスティ250(4HC)をきっかけにビッグスクーターブームが巻き起こり、また、元々オフロードバイクだったTW200にスカチューンを施し、それが大人気となると、ストリート系、トラッカー系へと派生していき、250ccクラスのメインとなっていったのは周知のとおり。そんな中でレプリカをはじめとしたスポーツモデルは姿を消していくわけだが、逆にVツインスポーツが復活を果たすことになる。それがVTR250(MC33)だ。
1997年に登場したVTR1000F・ファイアーストーム(SC36)と同様に、クランクケース後端でスイングアームを支持するピボットレスフレームを採用。スチール製トラス構造とすることで、VTR250の外観の一番の特徴ともなっている。搭載されるのは伝統のVT系エンジンで、VT250FG(MC15)の頃に最高の43psを発生しているが、VT250スパーダで40ps、VTR250では32psに抑えられ、数値上はやや物足りない。しかし、軽量な車体と必要十分な足回りによって、スポーツライディングとVツインの鼓動を十分楽しむことができる。
初代のVT250Fからシリーズで共通しているのは、ベテランライダーはもちろんのこと、初心者や女性も楽しめる敷居の低いスポーツモデルであること。2007年までのキャブ車ならば中古車の流通台数も多く、程度の良い車両も見つかるはず。アメリカンを除けば、他メーカーを見渡しても250ccのVツインスポーツは数少ないため、必然的に選択肢はVTR250のみとなる。レプリカのように気合を入れたくはない、かといって、トラッカー系よりはライディングを楽しみたい、という要望に応えてくれるはずだ。
- このページは本田技研工業株式会社のご協力を頂き製作しています
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