HISTORY ~時代を彩ったバイクたち~

ホンダ CB400スーパーフォア ハイパーVTEC(1999年モデル)の基本情報

可変バルブ機構を採用したスタンダードネイキッド「CB400スーパーフォア ハイパーVTEC(NC39)」

近年で「可変バルブ機構」を搭載したモデルと言うと、1991年に登場したバンディット400V(GK75A)が挙げられる。このVCエンジン(バリアブル・バルブ・コントロール)は低速用と高速用のカムを切り替えてバルブのリフト量を変化させる仕組みで、兄弟モデルのバンディット250V(GJ77A)やRF400RV(GK78A)にも採用され、RF400RVは2000年代に入ってもラインアップしていたため、知っている人も多いはずだ。実は、可変バルブ機構は1980年代にすでに登場しており、1983年のホンダ・CBR400F(NC17)に採用された「REV」と呼ばれるシステムがあった。

カムを切り替えるスズキの「VC」とは異なり、「REV」はバルブの作動本数を切り替えるシステムで、これと同様の方式が1999年のCB400スーパーフォア(NC39)に採用された「ハイパーVTEC」となる。低中回転で2バルブ、6750回転以上で4バルブとする可変バルブシステムで、回転数が低下したときは6250rpmで休止する。「VC」と「VTEC」で仕組みは異なるが、低速域を補い、高速域の伸びを確保するという目的は共通しており、ネイキッドにスポーツ性やエンジンフィーリングの面白さが加わった点はとても意義のあることだ。

ハイパーVTECはその後、スペック2、スペック3、レボと進化し、その都度セッティングの変更等が行われている。排ガス規制、騒音規制をクリアするための装備で重量増になっていることや、各年式のVTECのキャラクターの違いを考慮すると、手軽にVTECのフィーリングを味わいたいなら初期、切り替え時の変化をより味わいたいならスペック3を選択すればよいだろう。規制が厳しくなる中で、ネイキッドそのものの楽しさも抑えられ、また、ラインアップも極めて少なくなったが、CB400スーパーフォアのハイパーVTECなら、間違った選択にはならないはずだ。

  • このページは本田技研工業株式会社のご協力を頂き製作しています

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