HISTORY ~時代を彩ったバイクたち~
ヤマハ SR500(1985年モデル)の基本情報
バイクの原点を思わせるビッグシングル・スタンダード「SR500(1JN)」
2009年12月にインジェクション化され、2012年現在もラインアップするSR400(RH03J)。2008年2月発売モデルで一度生産停止しているものの、1978年の登場から30年以上に渡って、基本的なスタイルを変えることなくラインアップする超ロングセラーモデルであるのは、誰もが知るところだ。兄貴分であるSR500(1JN)は1999年3月にカラーリング変更をうけ、これを最後にラインアップから外れることになるが、こちらも20年以上販売されたことになる。他メーカーを含めてもシングルのオンロードモデルは限られる中、スタンダードモデルとして定着したSRシリーズは、まさにバイクの原点と言っても過言ではない。
オフロードモデルのXT500(1976年)をベースに、フライホイールマスの軽量化、キャブセッティングの変更でオンロード向けにされたSR500(2J2)は、当初はフロントがディスクブレーキだった。翌1979年には輸出向けのキャストホイール&チューブレスタイヤを採用したSR500SPが発売され、1985年のモデルチェンジ(1JN)で前後ドラムブレーキとなり、クラシカルなイメージを強めた。同じシングルながら、洗練されたイメージのSRX600・SRX400と差別化を図り、シンプルさを追求した結果なのだろう。ハイスペックのレーサーレプリカとは対極にありながら、その後10数年もの間、数少ない750ccクラスの定番車種としてラインアップし、シングルの代名詞的な存在となった。
シンプルなつくりゆえに、ストリート系、トラッカー系、スカチューンがブームとなった頃からカスタムパーツは豊富で、原型をとどめない程のフルカスタム車も多く存在した。ただ、免許制度ゆえにSR500はSR400程の人気とはならなかったが、SR400よりもロングストロークの鼓動感を味わいたいファンなら、迷わずSR500にすべき。MFバッテリーや自動昼間点灯システム、ハザード回路、タンクキャップ、荷掛けフックなどなど、年々、使い勝手を考慮した入念な熟成が図られたため、高年式のSR500はオススメといえる。
- このページは株式会社ヤマハ発動機のご協力を頂き製作しています
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