HISTORY ~時代を彩ったバイクたち~
ホンダ CBR600RR(2003年モデル)の基本情報
ミドルクラスの「RR」(ダブルアール)を受け継いだ「CBR600RR(PC37)」
2000年にCBR400RR(NC29)が終了となり、ミドルクラスのレプリカ・スーパースポーツ系はRVF400(NC35)やCBR600F(PC35)となってしまう。ただ、CBR600Fはどちらかと言えばスーパースポーツに近いツアラーといった感じで、ポテンシャルはもちろん高いが、レプリカ然としたものではなかった。そこで登場した2001年のCBR600F4i(PC35)は、スポーティーさを全面に出したスタイリングで、装備も充実。しかし「F」なのだ。レプリカ全盛を知る者にとっては、CBR900RRにも象徴されるように「RR」(ダブルアール)こそがレーシーさの証である。そして2003年にフルモデルチェンジで登場したのがCBR600RR(PC37)だ。
モトGPマシンのRC211Vと同時開発されただけあって、最新の技術が注がれており、世界初の量産中空ダイキャストアルミフレーム、これも量産車初となるユニットプロリンク(リアショックをスイングアームのみに装着、独立させた)を採用。エンジンは輸出モデルの117psから69psに抑えたもので、ツインインジェクターは共通だが、カムシャフトやインシュレーター、エアボックス、マフラーなどが異なる。単にパワーダウンさせたものではなく、スポーティーさやスムーズさを兼ね備えている。国内仕様だからといって侮れないのだ。
2年サイクルのモデルチェンジにより、2005年には大幅な軽量化と倒立フォークの採用でさらに戦闘力アップ。外観はRC211Vイメージの2003年のものと大差なく、スクリーンやエアダクトなどが異なる程度。「顔」が似ているため、見分けがつきにくいかもしれない。2007年にはPC40型へフルモデルチェンジし、CBR600RRは確実に国内のレプリカ・スーパースポーツのポジションを確立していくことになる。ライバル車であるYZF-R6、GSX-R600、ZX-6Rはどれも輸出のみ。国内モデルが唯一存在するのがCBR600RRなのだ。
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