HISTORY ~時代を彩ったバイクたち~
ヤマハ YZF-R25(2014年モデル)の基本情報
フルカウルはダテじゃない。走りと扱いやすさを高次元でバランスさせた「YZF-R25」
フルカウルに逆スラントのヘッドライト。YZF-Rシリーズ独特のアグレッシブな印象を与える顔つき。250ccクラスのフルカウルモデルに注目がどんどん集まりつつあった2014年、ヤマハから投入されたニューマシンが「毎日乗れるスーパーバイク」をコンセプトにした「YZF-R25」だ。
エンジンは、水冷・直列2気筒・DOHC・4バルブでフューエルインジェクションを採用。クランク慣性モーメントが最適化されており、低速・低回転域で扱いやすくなっていると同時に、吹け上がりの気持ちよさも実現。最高出力は36PS/12000rpmと、なかなかパワフル。1980年代後半の250ccクラスで45PSの時代を知っている人でも、そう非力とは感じないだろう。
走行性能というのは、エンジンパワーだけで決まるものではない。フレームは新設計のダイヤモンド型で、エンジンケースをメンバーに加えることにより軽量化を達成。リアアームは左右非対称、573mmのロングタイプとすることで、効率よく駆動力を路面に伝達。フロントサスペンションは600クラス並みのインナーチューブ径が41mmの正立タイプで、高い剛性感と路面追従性を持たせてある。
シート高は780mmだが、2気筒エンジンでボディもスリムなので、数字ほどの高さは感じずに小柄な女性でも不安感は少ないだろう。ハンドルはセパレートだが自然な高さに設定してあり、切れ角が34度あるので低速での操作や押して歩く場合でも扱いやすい。
走りが楽しいだけじゃない。扱いやすいだけじゃない。その2つが高い次元でバランスされた、まさしく「毎日乗れるスーパーバイク」。それが、R25が登場以来、高い人気を誇っている理由だ。
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