HISTORY ~時代を彩ったバイクたち~

スズキ ジェベル250GPS(1998年発売モデル)の基本情報

世界で初めてGPSを搭載したバイクが「ジェベル250GPS(SJ45A)」

1990年代の250ccクラスのオフロードバイクはというと、どちらかと言えばエンデューロなどのレース参戦を想定し、スリムかつ軽量な車体で作られていたモデルが多かった。そういった中で、メキシコで行われるレース「BAJA1000」をイメージに、丸型デュアルライトを装備して登場したのがXLR BAJA(MD22)だ。さらに、DR250Sをベースに丸型ライトを装備したジェベル250(SJ44A)も登場し、小型で暗いライトばかりだったオフロードバイクも、安心してナイトランができるモデルが増えつつあった。

ここで、1994年にTT250Rレイドが登場したことで、ツーリングモデルの設定が加速化されることになる。パリ・ダカールラリーに代表されるようなラリーレイドモデルをイメージさせるTT250Rレイドは、大型ライトのみならずビッグタンクも装備。これに習うように、1996年にはビッグタンクのXR BAJA(MD30)、フルモデルチェンジしたDR250R(SJ45A)をベースとしたジェベル250XC(SJ45A)が登場し、さらに、1998年には二輪としては世界初となるGPSを装備したジェベル250GPS(SJ45A)がラインナップした。

DR250Rをベースとしているだけに、先代ジェベル250からは大きくポテンシャルアップしており、性能は申し分なし。また、ジェベル250XCと同様のφ200mm丸型ヘッドライト、17リットルのビッグタンク、リアキャリア、多機能デジタルメーターを標準装備し、2000年モデルからはオプションだったキックも装着され、万が一のバッテリー上がりにも始動可能となった。2008年の今となっては、GPSやナビは携帯電話やクルマで「当たり前」の装備だが、10年前、しかもバイクにとっては斬新かつ旅心をくすぐるアイテム。1990年代はこういった魅力的なバイクが多かった時代といえる。

  • このページはスズキ株式会社とモーターマガジン社のご協力を頂き製作しています

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