HISTORY ~時代を彩ったバイクたち~
ヤマハ SRX250(1984年モデル)の歴史
SRX250・SRX250F(51Y)/1984年(昭和59年)
シングルエンジンのメリットを活かし、スリム&コンパクトで扱いやすさを狙ったモデルがSRX250だ。XT250T(30X)ベースに高回転型となった空冷DOHC4バルブエンジン、ツインキャブ、ツインエキゾーストのシングルマフラー等の採用で32ps/10000rpmを発生し、デビュー当時はクラス最強のエンジンを誇った。ツインキャブとは言っても、低中速側と高速側を受け持つ、性格の異なるキャブの2連装で、特にシングルキャブとの操作感の違いはない。ダブルクレードルフレーム、リアはニューモノクロスサス、前16インチ、後18インチホイールを採用した。SRX250Fはフレームマウントのセミカウルを装備し、イタリアンの雰囲気を醸し出した。YSP仕様はイタリアンカラーで注目を浴びた。ハイパワーな4スト4気筒や2ストモデルに対し、女性やビギナーにも扱いやすいモデルと位置付けられたが、ベテランでも十分楽しめるシングルモデルとなる。
(写真はSRX250F)
SRX250(3WP)/1990年(平成2年)
初期型のスタイルから質感を高めてグレード感をアップ。エンジンはギア比やボア&ストロークを共通としながらも、カムプロフィールやバルブタイミングを変更。キャブは口径の変更(プライマリーφ22mm、セカンダリーφ24mm)し、低中速域の出力特性の改善や大幅なレスポンス向上が図られている。32ps/1000rpmから28ps/9000rpmへとパワーダウンとなったものの、スロットルレスポンスの向上によりそれを感じさせない仕上がりとなっている。また、クランクやバランサーを徹底的に見直し、低振動化されたことで、スムーズさがより強調された。ホイールは前後17インチの中空スポークホイールとなり、フロントには従来よりも22%アップの対向ピストンキャリパーとφ267mmシングルディスク、リアはディスク化され、φ210mディスクの対向ピストンキャリパーが奢られた。タンクは10リットルから12リットルに増量。後継モデルは登場せず、シリーズ終了。
- このページは株式会社ヤマハ発動機のご協力を頂き製作しています
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