HISTORY ~時代を彩ったバイクたち~
ヤマハ TT250Rレイド(1994年発売モデル)の歴史
TT250R(4GY)/1993年(平成5年)
新開発の空冷エンジンは、発売当初唯一のDOHCで、セルを装備。φ43mmのカートリッジ式正立フロントフォークを採用し、ストロークは前後共に280mm。フロントブレーキはYZタイプの2ポットキャリパーにφ245mmローターを組み合わせた。エンデューロやツーリングで便利な多機能液晶デジタルメーターも斬新だった。各部の熟成を重ね、1999年までラインナップ。エンデューロを強く意識したモデルだった。この輸出仕様がTT-R250で、エンジン、φ43mmフロントフォーク、リンク式モノクロスサス、前後ディスクブレーキなどの装備はほぼ同一。外観はヤマハ・オフロードモデルの共通カラーであるブルーとした。日本国内ではオーストラリア仕様などを逆輸入モデルとして一部で販売。TT250R(4GY)をTT-R250に似た外観にするワイズギアWRルック外装キットもあった。国内モデルとしては2007年11月のWR250Rの登場までフルサイズオフロードモデルは存在しなかった。
TT250Rレイド(4GY・4WA)/1994年(平成6年)
タンクやライトで約8kgの重量増に対応するため、前後のスプロケットを変更してローギヤード化。前後サスはそれぞれ20mmストロークを縮め、横方向の剛性を高めた。シート高が875mmへと20mm低くなったことでライディングポジションも若干変更され、重量増や重心位置の変化、着座状態でのライディングや荷物積載時を考慮した仕上がりとなっている。タンクはスタンダードに比べ7リットル増の16リットルを確保。また、大径φ170mmヘッドライトは60/55wのハロゲンランプを装着することで夜間走行時の視認性を格段に向上したばかりでなく、アルミパイプ製のガードを採用して、転倒したときのダメージを最小限にしている。左側のサイドカバーは3リットル容量の小物入れ、リアフェンダーは積載性の高いデザインとなった。1996年には小変更を受け、スクリーンが装備され、スイングアームが15mm延長された。
- このページは株式会社ヤマハ発動機のご協力を頂き製作しています
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