HISTORY ~時代を彩ったバイクたち~
カワサキ バルカン800クラシック(1995年モデル)の基本情報
クラシックの先駆け&数少ない750ccクラスアメリカン「バルカン800クラシック(VN800A)」
250ccクラスや400ccクラスはアメリカンが出揃っていたが、750ccクラスとなると1988年からのスティード600(PC21)や、1993年からのイントルーダー800(VS52C)のみ。これが1990年代半ばの頃のラインアップで、あとはV型4気筒のマグナ750&マグナ750RS(RC43)とリッタークラスのシャドウ1100ACE(SC32)やXV1100ビラーゴ(4PP)といったところになる。そんな大型アメリカン途上期に登場したのがバルカン800&バルカン800クラシック(VN800A)である。
輸出モデルのVN800をベースとした国内モデルであり、これをスケールダウンしたのがバルカン400&バルカン400クラシックであるため、800と400はまったくそっくりの兄弟車となる。1ピンクランク・バランサー内蔵の55度Vツインエンジンは、400とはストロークは同一でボアが異なり、排気量805ccで58ps/7500rpm、6.4kg-m/3500rpmを発生。全域でトルクフル、余裕あるVツインフィーリングを楽しめる。アルミシリンダーに鋳鉄製の湿式ライナーを圧入し、効率良くエンジン温度を下げる対策も施されている。
「クラシック」な外観はバルカンシリーズが先駆者であり、前後16インチのファットタイヤ、フルカバードのフロントフォーク、リジッド風のユニトラックサスといった足まわりから始まり、前後ディープフェンダー、セパレートシート、各部のメッキパーツやスラッシュカットされたマフラーなど、ライバル車のスティードやイントルーダーとはまったく雰囲気が異なるものとした。400と共通のフォグランプ、スクリーンといったオプションパーツも装着でき、さらに好みのスタイルに仕上げることも可能だった。日本人にはジャストサイズのパワーと車格で、近年のリッターアメリカンにはない楽しさがあるはず。大型アメリカンのエントリーモデルとしてベストチョイスになるに違いない。
- このページはカワサキモータースジャパンのご協力を頂き製作しています
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