HISTORY ~時代を彩ったバイクたち~
カワサキ 250TR(2002年発売モデル)の基本情報
レトロな雰囲気と自由さを兼ね備えた気軽なストリートモデルが「250TR」
1970年代のオフロードスタイルが流行すると、ホンダはXL230、スズキはVANVAN200(バンバン200)を登場させた。そして、カワサキがラインアップしたのが250TRだ。「TR」の名は1970年代の250TR/350TRなどから受け継いだもの。スタイルも同様に受け継ぎ、レトロな雰囲気を醸し出している。「自由」をキーワードにした250TRは、ライフスタイルに合わせて自由に使いこなし、個性を表現できるモデルだ。
フロントフォルムはレトロオフローダーそのもので、小径化したキャラメルパターンの19インチタイヤとアップフェンダーが特徴的。37mmフォークはストローク120mm、ブレーキはシングルディスク。リアタイヤは18インチでブレーキはドラム。ツインショックのストロークは70mmと、どれもが突出したスペックではないが、必要十分な装備だ。
タンクは7リットルの小振りなサイズ。単色のものはロゴをすぐ剥がせるようクリア塗装なしの仕上げ。オリジナルペイントにも対応するなど自由度を持たせ、カスタムベース車としての素質を重視している。跳ね上がったダブルシートは厚めのものを採用し、2人乗りも無理がない。シート左側には別体式の車載工具入れも装備。ブリッジ付きのハンドルの前には、メッキトリムの一眼式メーターを配置。レトロ風のパネルデザインで、距離積算計とトリップメーターも装備している。
エンジンは普遍的な美しさを持つエストレヤのものがベース。セミアップのメガホンマフラーと同様ブラック仕上げとし、全体が引き締まって見える。フレームはエストレヤと同じく鋼管セミダブルクレードルタイプだが、250TR専用品だ。
街中をスニーカー感覚で気軽に乗れるスタイル。その中に「どこでも走れる」要素も持ち合わせ、スタイルに似合わないキレある特性も見せる。新旧の要素を上手に取り込んだ250TRのようなレトロ風のモデルは、今後のスタンダードにもなり得る。
- このページはカワサキモータースジャパンのご協力を頂き製作しています
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