HISTORY ~時代を彩ったバイクたち~
カワサキ ZXR250(1989年発売モデル)の基本情報
250ccではカワサキ初の4気筒モデルとして登場したレーサーレプリカ「ZXR250(ZX250A)」
250cc(クオーター)クラスの4スト水冷4気筒(マルチ)モデルが登場し始めたのが1980年台の中頃から後半にかけて。1985年にスズキのGF250(GJ71C)とヤマハのFZ250PHAZER(1HX)がラインナップ。続いて、1986年にはホンダのCBR250F(MC14)、ヤマハのFZR250(2KR)、スズキのGSX-R250(GJ72A)と3メーカーが出揃った。そして、遅れること1989年、カワサキが登場させたのがZXR250(ZX250A)となる。
カワサキ初の250cc水冷4気筒エンジンを搭載したZXR250は、CBR、FZR、GSX-Rが正立だったのに対し、クラス初の倒立フォークを採用。それまで、GPX250Rなど、他メーカーとは異なる2気筒エンジンの開発に力を入れていたカワサキも、レーサーレプリカに殴り込みをかけてきたというわけだ。オーバーレブリミットが19000rpmという超高回転型エンジン、高剛性のe-BOXフレーム、そして倒立フォークの採用と、ライバル車に対抗するには十分な装備を誇った。
ZXR250、ZXR400、ZXR750とシリーズ共通のライムグリーンを配したカラーリングはまさしく「カワサキワークス」を思わせるもので、市街地などの常用範囲よりも10000rpm超で本領を発揮するエンジン、はっきりとレーシーな印象を作り出すポジション、ハードな走行に対応したサスペンションセッティング、常に一定したレベルで操作できる優れたハンドリングなど、ZXR250は高レベルの剛性感と安定性で、強烈な個性を表した。
同時にラインナップしたSPレース対応のZXR250Rは、ZXR250のφ30mmキャブに対し、φ32mmを採用。また、クロスミッション、ラジアルタイヤなども装備された。1991年にはマイナーチェンジし外観等を変更。1993年に馬力規制で40psに抑えられたものの、1990年代後半まで発売されたZXR250は、FZR250RやGSX-R250Rが消えていく中、CBR250RRと共に250ccクラススポーツモデルのけん引役となった。
- このページはカワサキモータースジャパンのご協力を頂き製作しています
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