HISTORY ~時代を彩ったバイクたち~

カワサキ KDX250SR(1991年発売モデル)の歴史

KDX250SR(DX250F)/1991年3月(平成2年)

1989年に登場したKDX200SRのモデルチェンジではなく、追加ラインアップとして登場。エンデューロレーサーKDX250Rをベースに、バランサーの装着や、ミッションのワイドレシオ化により、公道用にモディファイ。排気デバイス2WAY KIPSの採用やポートの変更、加速度補正機能付きDCIS(デジタル・コントロールド・イグニッション・システム)を後に追加し、40psというハイパワーと低速域での扱いやすさを両立した。フレームはモトクロッサーKX譲りのペリメーターフレーム、φ43mm倒立フォーク&リアのユニトラックサスの採用で車体&足回りはエンデューロ最適な仕上がりとなっている。フロントブレーキにはセミフローティングタイプのディスクプレートを装備。バッテリーレスによる電装系の軽量化、ローメンテナンス化、アルミキックアームを採用するなど、細部にもこだわった。同じ公道エンデューロレーサーのRMX250Sが最強のライバルか。

KDX220SR(DX220B)/1994年4月(平成5年)

1989年に登場したKDX200R/KDX200SRをさらに進化させたのがKDX220SR。250ccでは持て余してしまい、200ccでは物足りないといった要望に応えるかたちで登場した。線爆溶射シリンダーELEX採用のエンジンは200を3mmボアアップし、スライド式KIPS、吸気レゾネーターを装備。また、1989年型KDX200SRを改良したφ43mm、ストローク290mmの正立フォークを採用し、バランスとしなやかさを重視。軽快はハンドリングを実現した。リアも300mmストロークのユニトラックとした。フレームは新設計ペリメータータイプで、乗車した時のコンパクト感は日本人にとってジャストサイズ。エンデューロレースからツーリングまでオールラウンドに楽しめる。他メーカーが2ストモデルを廃止する中、カワサキはこのKDX220SRとKDX125SRを後年までラインアップし続けた。バランスの良さならKDX220SR、ハイパワーにこだわるならKDX250SRといった選択になるだろう。
  • このページはカワサキモータースジャパンのご協力を頂き製作しています

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