HISTORY ~時代を彩ったバイクたち~
ホンダ NSR250R(1990年モデル)の基本情報
シリーズ中最多台数を誇るレーサーレプリカのスタンダード「NSR250R(MC21)」
NSR250Rシリーズは型式で見ると大きく4つに分けることができる。初代のMC16、1987年のMC18、1990年のMC21、そして1993年のMC28となる。この中で販売期間が長いのは1993年から1999年のMC28になるが、台数が多いのはMC21になる。もちろんこれはライバル車のTZR250R(3XV)、RGV250γ・RGV250ガンマ(VJ22A)、KR-1S・KR-1R(KR250C)よりも圧倒的に多く、2ストレプリカのスタンダードと言ってもよいくらいの台数を誇る。それだけMC21型のNSR250Rは乗りやすさと速さのバランスに優れていたのである。
クランクシャフト等の内部パーツが新設計されたエンジン、ギアポジションセンサーが加わったPGM-?、オーバルチャンバー等により、台形のフラットなパワーカーブを実現。また、最大の特徴のひとつであるガルアーム(への字型スイングアーム)を採用。CBR400RR・CBR250RRにも採用されたもので、新型のフレームと相まって、高い操縦性を実現した。スラントノーズ化されたカウルは空力特性とレーシーな雰囲気を両立したもので、この過激すぎないスタイリングも人気の要因のひとつだったのだろう。
NSR250R(MC21)には、乾式クラッチとマグネシウムホイール、リザーバータンク付きリアショックを採用したNSR250R SP(MC21)もラインアップし、レースユースにも対応した。また、乾式クラッチのみを装備したNSR250R SE(MC21)も後に追加され、最終的には3タイプとなった。ロードレースはもちろんのこと、その素性の良さから、ロードレースとは全く異なるジムカーナでも高タイムを出しており。「レプリカ」というくくりのバイクではあるが、低速域での乗りやすさを実証している。初心者からすると敷居が高いように見えるかもしれないが、2ストの面白さ、操る楽しさを味わいたいならNSR250R(MC21)がベストな選択になるはずだ。
- このページは本田技研工業株式会社のご協力を頂き製作しています
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