HISTORY ~時代を彩ったバイクたち~
カワサキ ZRX1100(1996年モデル)の歴史
ZZ-R1100(ZXT10C)/1990年(平成2年)
ZX-10の997ccから1052ccへアップした水冷4ストDOHCエンジンはφ40mmのCVKキャブを4連装。エキゾーストも4-1-2となり、最高出力はZX-10の137psから147psへと大幅にアップした。足回りは、フロントに対向4ポットタイプの大径ディスクブレーキ、フロント120/70、リア170/60の17インチタイヤを採用した。縦長ライトの採用などで空力特性を追求し、カウル形状の変更でボディー全体をさらにフラッシュサーフェス化。1993年からのDタイプでツインラムエア・インテークを採用。排気系はKCAS(カワサキ・クリーン・エアー・システム)を装備し、アルミシートをプレス形成したメインフレームは、鋳造製のステアリングヘッド&スイングアームピボット&リアのエンジンマウント部を組み合わせたペリメータータイプ。300km/hオーバーの世界最速ツアラーのポジションを確立し、車名の表記や呼び名は当初ZZ-R(ダブル・ズィー・アール)だったが、ハイフンがなくなりZZR(ゼット・ゼット・アール)に変更した。
(写真はDタイプ)
ZRX1100(ZRT10C)/1996年12月(平成8年)
基本的なデザインはZRX400(ZR400E)を踏襲し、ビキニカウルの装備でローソンレプリカ・Z1000Rを思わせるスタイリングとなっている。ZZ-R1100(ZXT10C・ZXT10D)やGPZ1100(ZXT10E)系の水冷エンジンを給排気系から動弁系の見直し、フライホイールマスの増加まで全面的に手が加えられ、優れた低中速特性とスロットルレスポンスの向上を図った。排気系は、外観は4-1だが実は4-2-1構造のエキゾーストシステムで、アルミ製サイレンサーと組み合わせられる。新設計のダブルクレードルフレームはスチールとアルミを組み合わせ、軽量、高剛性、それに整備性の向上も実現。足回りはフロント正立フォーク、リア2本ショックとありきたりだが、スイングアームはトラス構造のアルミで特徴的。フロントブレーキはφ310mmディスクに6ポットキャリパーが奢られた。ビキニカウル装備が「標準」で、ノンカウル&丸型ライトのZRX1100-?が別設定とされる。2001年3月にZRX1200R(ビキニカウル)とZRX1200S(ハーフカウル)へとモデルチェンジ。
- このページはカワサキモータースジャパンのご協力を頂き製作しています
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