HISTORY ~時代を彩ったバイクたち~
ヤマハ TRICITY MW125(2014年モデル)の基本情報
ヤマハ初のLMW(リーニング・マルチ・ホイール)モデル。“ナニコレ感”満載の「TRICITY MW125(SE82J)」
2014年、タレントの大島優子さんが「ナニコレ!」と驚きを見せるCMが流れていたのを覚えているだろうか。そのCMの製品が、「TRICITY MW125(以下、トリシティ125)」だ。
トリシティ125の最大の特徴は、フロント2輪・リア1輪の3輪モデルであること。バイクは二輪、と思っている人ならCMのまま「ナニコレ」であろう。このトリシティ125は、ヤマハ初のLMW(リーニング・マルチ・ホイール)モデルだ。LMWとは、そのネーミングのまま、傾く複数のホイールということ。一般的なトライクとは違い、フロントの2輪も車体の傾きに合わせて傾く。また、左右のホイールのサスペンションが独立しているので、右のホイールだけ、あるいは左のホイールだけが沈み込むことも可能で、段差や凸凹などをスムーズに乗り越えられる。これらを実現しているのが、「片持ちテレスコピックサスペンション」と「パラレログラムリンク」。非常にユニークなメカニズムだが、デメリットをあげるとすると重量だ。車両重量が152kgあり、同じ原付二種クラスのスクーターと比べると30kg前後重い。
エンジンは、燃費性に優れるヤマハ独自のFI(フューエル・インジェクション)システム「YMJET-FI」、冷却性に優れたオールアルミ製「DiASil(ダイアジル)シリンダー」が採用された124cc・水冷・4ストローク・単気筒。最高出力は11PS、最大トルクは1.0kgf・m。強烈なパンチ力を感じるというほどではないが、クルマの流れは十分にリードできる。燃費消費率は60km/hの定地燃費値で35.8km/リットルとなっている。
そのほか、ステップスルーのフラットフットボード、フルフェイスヘルメットが収納可能(ヘルメットの形状によっては収納できない場合あり)なシート下スペースがあり、シティコミューターとしての利便性も備える。
フロント二輪というインパクトあるフォルムに目が行きがちだが、走りは軽快で利便性も高く、しっかり原付二種としての魅力にもあふれている。それが、トリシティ125だ。
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現在掲載中のヤマハ TRICITY MW125
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